2024/04/17 更新

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ハタ クニヒコ
畑 邦彦
HATA Kunihiko
所属
農水産獣医学域農学系 農学部 農林環境科学科 准教授
職名
准教授
外部リンク

学位

  • 京都大学博士(農学) ( 1997年7月   京都大学 )

研究キーワード

  • 内生菌 菌類 森林微生物 森林生態系 森林病虫害

研究分野

  • その他 / その他  / 森林保護学 微生物生態学 菌学

経歴

  • 鹿児島大学   森林管理学   准教授

    2003年7月 - 現在

  • 鹿児島大学   大学院連合農学研究科 農水圏資源環境科学専攻 生物環境保全科学    

    2003年7月 - 現在

所属学協会

  • 樹木医学会

    2018年4月 - 現在

  • 日本菌学会

    2015年10月 - 現在

  • 日本林学会

    2015年10月 - 現在

 

論文

  • 寺岡 行雄, 加治佐 剛, 東 大介, 園田 高士, 前田 清水, 畑 邦彦 .  燃料チップ生産のための巻き枯らしによるスギ樹幹の天然乾燥 .  森林計画学会誌57 ( 2 ) 37 - 44   2024年3月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:森林計画学会  

    <p>寺岡行雄・加治佐剛・東大介・園田高士・前田清水・畑邦彦:燃料チップ生産のための巻き枯らしによるスギ樹幹の天然乾燥,森林計画誌57:37~44,2024 巻き枯らし処理によりスギ立木の樹幹含水率を低下させ,乾燥チップ用ボイラーに利用できる含水率の燃料チップを生産することが可能か,実験的に明らかにした。鹿児島県垂水市のスギ48年生の10本で巻き枯らし処理を行い,16ヵ月間の乾燥試験を行った。巻き枯らし木の9本は開始後3.5ヵ月から13.5ヵ月で枝葉が褐色化し枯死したが,1本は16ヵ月後も枯死しなかった。試験終了後に,未処理木5本と同時に伐倒後,1本毎にチップ化し,スギチップの含水率(湿量基準)を全乾法により測定した。枯死した個体からのチップ含水率は42%以下であり,乾燥チップ用ボイラーでの燃料として利用可能であると判断された。枯死した巻き枯らし木と未処理木でのチップ含水率の差を分散分析したところ有意な差が認められた。以上より,間伐等実施の1年以上前に巻き枯らし処理を行い伐倒時点で枯死が確認できていれば,乾燥チップ用ボイラーで利用可能な含水率の燃料チップを安価に製造できると考えられた。</p>

    DOI: 10.20659/jjfp.57.2_37

  • 畑 邦彦・奥田絢子・曽根晃一 .  サザンカにおける輪紋葉枯病の接種方法の検討 .  九州森林研究77   97 - 101   2024年3月査読

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    担当区分:筆頭著者   記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 榮村奈緒子・繁昌慶・大石圭太・畑 邦彦 .  鹿児島県本土におけるイエネコの食性の環境間および季節感の比較. .  九州森林研究77   91 - 96   2024年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • Setiawan Y., Hamdoen F.M., Muhammad F.N., Hata K., Tarno H., Wang J. .  Species composition of Bactrocera fruit flies (Diptera: Tephritidae) and their parasitoids on horticultural commodities in Batu City and Malang District, East Java, Indonesia .  Biodiversitas25 ( 1 ) 305 - 311   2024年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:Biodiversitas  

    Bactrocera Macquart, 1835 fruit flies (Diptera: Tephritidae) are among the most important pests in horticultural commodities worldwide, including horticultural crops in Indonesia. Trapping is suggested to control, eradicate, and suppress fruit flies. The presence of natural enemies is a very important factor in the indicators of agroecosystem balance. This study aimed to monitor the species composition of Bactrocera fruit flies and their parasitoids in several horticultural commodities such as apples, large chili, red guava, sweet citrus, and tomatoes in Batu City and Malang District. Trapping and host-rearing methods were used in this research. A total of 7,124 individuals of Bactrocera were collected using a Steiner trap baited with methyl eugenol. They consisted of six species: Bactrocera carambolae Drew & Hancock, 1994; Bactrocera cucurbitae (Coquillett, 1899); Bactrocera dorsalis (Hendel, 1912); Bactrocera verbascifoliae Drew & Hancock, 1994; Bactrocera papayae Drew & Hancock, 1994; and Bactrocera umbrosa (Fabricius, 1805). The B. carambolae, B. dorsalis, and B. papayae were the three predominant species collected using Steiner traps baited with methyl eugenol. Based on the host-rearing method, B. carambolae and B. dorsalis were found in red guava fruit. Only one parasitoid species, Opius sp., was found in red guava fruit. These results provide valuable insights into the distribution of Bactrocera on horticultural commodities in Batu City and Malang District and the potential challenges regarding parasitoid presence.

    DOI: 10.13057/biodiv/d250135

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  • 畑 邦彦, 大山 寛満, 曽根 晃一 .  鹿児島県の森林土壌におけるアーバスキュラー菌根菌の胞子密度 .  日本森林学会誌105 ( 8 ) 275 - 283   2023年8月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:一般社団法人 日本森林学会  

    <p>森林におけるアーバスキュラー菌根菌(AM菌)の胞子密度とその変動を明らかにするため,2014年6月~11月に鹿児島県内11カ所から土壌を採取してAM菌の胞子をウェットシービング法により抽出した。その結果,10カ所ではどの試料でも胞子が確認されたが,桜島の火口に近いクロマツ林ではどの試料でも確認されなかった。ここを含め,胞子密度が特に低かった林分が3カ所あった。AM菌の胞子密度の季節変動が有意だった調査地では,6月に高い値を示した後に低下し,以降は11月まで低い値で推移した。一方,クロマツ林におけるAM菌の胞子密度と直近のクロマツ及びススキとの距離の間には有意な相関はなかった。また,広葉樹林におけるAM菌の胞子密度は直近の高木がアーバスキュラー菌根性でも外生菌根性でも有意な差はなかった。</p>

    DOI: 10.4005/jjfs.105.275

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  • Setiawan Y., Yahya M.Q., Dendy F., Hata K., Wang J., Tarno H. .  Comparison of Two Trap Designs for Monitoring the Bark and Ambrosia Beetles (Curculionidae: Scolytinae and Platypodinae) in Mahogany Forests .  Agrivita45 ( 3 ) 570 - 579   2023年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:Agrivita  

    Bark and ambrosia beetles are commonly found in forest ecosystems, and their fungal symbionts act as plant pathogens. Accurate information on the presence and population levels of bark and ambrosia beetles is becoming an increasingly crucial to protect the forest ecosystem. This study compared multiple-funnel and bottle traps to monitor the bark and ambrosia beetles in two types of mahogany forest. Multiple-funnel and bottle traps were made from transparent polyethylene terephthalate bottles and baited with 95% ethanol. Two different mahogany forest management (monoculture and polyculture with coffee plants) were used in this study. A total of 2,367 bark and ambrosia beetle specimens were trapped in this study. This research recorded ten genera of Scolytinae and one Platypodinae genus. Xyleborus spp., X. crassiusculus, and P. cavipennis are three predominated ambrosia beetles collected in mahogany monoculture and polyculture. Euplatypus parallelus was identified as a representative of Platypodinae. Results showed that multiple-funnel traps baited with ethanol are effective to catch individuals and several species of bark and ambrosia beetles in mahogany forests. The choice of multiple-funnel or bottle traps is an important consideration in trap-based programs for monitoring or detecting invasive species in forest ecosystems.

    DOI: 10.17503/agrivita.v45i3.4295

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  • 畑 邦彦, 河津 拓馬, 榮村 奈緒子 .  サザンカから分離した輪紋葉枯病菌の菌糸成長に及ぼす温度条件の影響 .  樹木医学研究26 ( 2 ) 79 - 80   2022年4月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:樹木医学会  

    DOI: 10.18938/treeforesthealth.26.2_79

  • 佐藤逸史・大石圭太・畑 邦彦・榮村奈緒子 .  赤外線センサーカメラで観察された鹿児島県本土の連続林と分断林を利用する哺乳類と鳥類 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告47   1 - 8   2022年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

  • 畑 邦彦, 早瀬 愛奈, 藤井 佑輔, 奥田 絢子, 榮村 奈緒子 .  鹿児島県のサザンカにおける輪紋葉枯病の被害発生状況とそれに影響する要因 .  樹木医学研究25 ( 2 ) 67 - 68   2021年4月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:樹木医学会  

    DOI: 10.18938/treeforesthealth.25.2_67

  • 奥田絢子, 曽根晃一, 畑邦彦 .  鹿児島県のサザンカにおける輪紋葉枯病の病斑のタイプ分けと季節変動 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 44 ) 1 - 16   2019年3月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    サザンカにおける輪紋葉枯病の被害発生パターンを明らかにするため,野外観察を行い,形態的な基準に基づいて本病の病斑のタイプ分けを行なうと共に,各タイプの病斑の野外における季節変動を調査した。その結果,本病の病斑は「縁なし」,「褐色・縁あり」,「白色・縁あり」,「不規則」,「縁のみ」の5タイプに分類できた。「縁なし」が形成された罹病葉は脱落性が高かったが,他の4タイプでは低かった。本病の感染源である菌体は「縁なし」「褐色・縁あり」「不規則」に形成された。菌体は通年確認されたが,降水量が多い時期と気温が15~28℃の時期に特によく出現した。「縁なし」は降水量の多い時期と平均気温が15~25℃の時期によく出現した。「褐色・縁あり」は気温が高い時期,「白色・縁あり」は気温が低い時期に多く出現し,前者の一部は後者に変化すると考えられた。「不規則」は大半が新葉で形成された。「縁のみ」は微小な病斑で,春先に一時的に出現したことから,形成されたばかりの病斑と考えられた。これらの性質から,「縁なし」は落葉を伴う激害を引き起こし,「褐色・縁あり」「不規則」は被害の慢性化に繋がると考えられた。このように,本病は異なるタイプの病斑が被害の拡大サイクルにおいて異なる役割を果たしていると考えられた。

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/10232/00031127

  • 仲野翔太、菊地淳一、山中高史、曽根晃一、畑邦彦 .  遷移段階の異なる森林土壌で生育させたクロマツ実生およびマテバシイ実生の成長と菌根形成. .  樹木医学研究22   187 - 194   2018年10月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:樹木医学会  

  • 村田 秀介, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  視界の遮蔽がニホンジカの侵入行動に与える影響 .  鹿兒島大學農學部學術報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Kagoshima University ( 68 ) 21 - 35   2018年3月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学  

    2013年10月から2014年7月に,遮蔽率(0,25,50,75,100%)と遮蔽パターン(縦縞,横縞,市松)の異なるネットの向こうに餌を設置した場合としなかった場合の,鹿児島市平川動物公園で飼育展示されているニホンジカのネットに対する反応を調査した。ネットに接触しなかった個体の割合は,最初は遮蔽率が高いほど高かったが,次第に低下した。ネットへ初めて接触するまでの時間は個体間で変動が大きく,枯角期に餌を設置した場合の市松と縦縞間でのみ有意差がみられた。縦縞より時間が短かった市松では,遮蔽率が低い時短くなる傾向があった。ネットを突破しようとする行動は,枯角期より袋角期で,そして遮蔽率が高くなるほど弱くなり,この傾向は市松でより明確であった。これらの結果をもとに,シカの侵入防止用生け垣を導入する場合の留意点について考察した。

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  • 石場理紗, 大石圭太, 兒島音衣, 畑邦彦, 曽根晃一 .  鹿児島大学農学部附属高隈演習林におけるキュウシュウノウサギ(Lepus brachyurus brachyurus)によるスギ植栽木の被害 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 43 ) 61 - 66   2018年3月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    2015年2月に植栽された764本のスギについて、2015年3月から10月にかけて2-3か月ごとに、ノウサギによるスギ植栽木の被害状況を調査した。植栽の約1か月後には加害が始まり、0.7%にあたる5本の植栽木で被害が見られた。総被害率は時間の経過とともに直線的に増加し、植栽から8か月後の10月には19.0%に達した。被害木の10.3%は、繰り返し加害されていた。被害の91.4%は切断被害で、切断+剥皮の複合被害は6.1%、剥皮被害は2.5%であった。また、切断被害の大部分は側枝に発生した。10月までに植栽木のうち6本が枯死し、1本が衰弱した。枯死木と衰弱木のうち4本では、主軸や側枝の切断が確認された。被害木のうち4本は、周囲の植栽木より樹高成長が劣っていたが、そのうち2本では、先端部近くの主軸が切断されていた。林縁から10m以内の場所や植栽地に開設された作業道上に植栽された植栽木の被害率は、林縁から10m以上離れた場所や作業道以外の場所に植栽された植栽木の被害率より低かった。

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/10232/00031123

  • 石場理紗, 大石圭太, 兒島音衣, 畑邦彦, 曽根晃一 .  鹿児島大学農学部附属高隈演習林におけるキュウシュウノウサギ(Lepus brachyurus brachyurus)の食性 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 43 ) 51 - 59   2018年3月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    2014年4月から2015年4月にかけて毎月1回、鹿児島大学農学部附属高隈演習林のヒノキ人工林、スギ人工林間伐地、スギ人工林皆伐地において、ノウサギの食痕調査を行った。食痕が見られた植物種と食痕数、食痕の地上高やサイズを記録した。また、2014年6月からは、地上50cmの高さでの下層植生の被覆率を記録した。食痕は、47種類の木本、32種類の草本、3種類のシダ植物でみられた。複数の調査地で食痕が多く見られたコガクウツギやバライチゴなどの種はノウサギの嗜好性が高く、ネズミモチやサツマイナモリなどのように食痕が見られなかった、または少ない種は嗜好性が低いと考えられた。また、植物の部位でも嗜好性に違いが認められた。切断は、多くの場合地上70cm以下の部位で発生し、木本の切断面の直径は99.8%が7mm以下であった。食痕数は、地上50cmでの植生の被度が低いほど多い傾向がみられた。被度が高かった場所は、地上50cm以下の部分にも植生が繁茂しており、ノウサギは移動や餌植物への接近が容易なだけでなく、適度なシェルターも存在する場所を採餌場所として選好すると考えられた。

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    その他リンク: http://hdl.handle.net/10232/00031122

  • 坂口悠紀, 大石圭太, 畑邦彦, 曽根晃一 .  カメラトラップにより推定したホンドタヌキのハビタット利用の季節変動 .  九州森林研究 ( 71 )   2018年

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  • 仲野翔太, 仲野翔太, 菊地淳一, 山中高史, 曽根晃一, 畑邦彦 .  遷移段階の異なる森林土壌で生育させたクロマツ実生およびマテバシイ実生の成長と菌根形成 .  樹木医学研究22 ( 4 )   2018年

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  • 大石 圭太, 新垣 拓也, 中村 麻美, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  ラジオテレメトリー法を用いて追跡されたアカネズミの林分間移動と行動圏特性 .  哺乳類科学58 ( 1 ) 23 - 31   2018年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本哺乳類学会  

    <p>アカネズミ(<i>Apodemus speciosus</i>)の行動圏のサイズや空間配置,行動圏内での個体の移動を調べるため,2009年~2012年に,マテバシイ(<i>Pasania edulis</i>)が優占する常緑広葉樹林とそれに隣接するスギ(<i>Cryptomeria japonica</i>)の人工林で,ラジオテレメトリー法を用いて,オス17個体,メス8個体を追跡し,95%最外郭法で,オス17サンプル,メス19サンプルの行動圏を推定した.9月下旬~11月下旬のマテバシイの堅果落下時期に,行動圏の面積や1夜の間に連続して定位された地点間の距離は,特にオスで大きくなった.この時期には,3時間以内に約100 m移動した個体もみられた.林分境界付近では,個体間で重複する行動圏がみられた.アカネズミの行動圏の配置やサイズ,行動圏内での移動は個体によって様々であったが,堅果落下時期に広葉樹林と人工林を含む行動圏を持ち,日常的に両林分を行き来し,人工林内に巣穴があった個体が3個体みられた.このような個体が,種子散布者として,針葉樹人工林への広葉樹の侵入に貢献しているのではないかと考えられた.</p>

    DOI: 10.11238/mammalianscience.58.23

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  • 畑 邦彦, 木本 遼太郎, 曽根 晃一 .  スギ成木および実生におけるアーバスキュラー菌根菌の感染率の季節変化 .  日本森林学会誌100 ( 1 ) 3 - 7   2018年

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本森林学会  

    <p> スギにおけるアーバスキュラー菌根菌(以下,AM菌)の感染率の季節変化を明らかにするため,鹿児島大学農学部附属高隈演習林において,2012年1月から2013年11月にかけて毎月1回スギの成木および実生から根を採取して組織染色を行い,根内のAM菌を顕微鏡で確認した。その結果,今回調査を行った全ての月の全調査個体でAM菌の感染が確認された。感染率は成木,実生とも1月から5月までは低かったが,6月に急上昇後,8月にかけて一度低下してから再び上昇し,成木は9月と11月,実生は10月をピークに再び低下するというパターンを示した。感染率は実生より成木の方が高い傾向が見られた。また,成木,実生とも感染率の季節変化は2年間で極めて類似していた。感染率は平均気温と全体として有意な正の相関を示したが,詳しく見ると,およそ22℃をピークにそれ以下では気温と共に感染率が上昇,それ以上では低下する傾向を示した。降水量も感染率と有意な正の相関を示したが,これは主に気温と感染率の相関を反映した間接的な関係と思われた。</p>

    DOI: 10.4005/jjfs.100.3

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    その他リンク: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010921259

  • 仲野 翔太, 菊地 淳一, 山中 高史, 曽根 晃一, 畑 邦彦 .  遷移段階の異なる森林土壌で生育させたクロマツ実生およびマテバシイ実生の成長と菌根形成 .  樹木医学研究22 ( 4 ) 187 - 194   2018年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:樹木医学会  

    <p>鹿児島県桜島には火山噴火の影響により遷移段階の異なる森林が成立している.遷移段階の異なる森林土壌での実生の成長に及ぼす菌根形成の影響を明らかにするため,クロマツ林とマテバシイ林から採取した土壌及びそれらを滅菌した土壌でクロマツとマテバシイの実生を3ヶ月間生育させ,菌根形成と実生の成長量を比較した.滅菌土壌では菌根は形成されなかった.非滅菌土壌ではクロマツ実生の菌根化率はクロマツ林土壌で有意に高く,マテバシイ実生では林分間で同程度だった.クロマツ実生の成長量は両林分とも非滅菌土壌の方が滅菌土壌よりも有意に大きかったが,マテバシイ実生の成長量では滅菌土壌と非滅菌土壌で有意差はなく同程度だった.このように,遷移段階の異なる森林土壌において,クロマツ実生の初期成長には菌根形成による成長促進の影響が一定の役割を果たすが,マテバシイ実生の初期成長では菌根形成による成長促進の影響は小さく,これは堅果からの栄養分供給の影響を強く受けているからだと考えられた.</p>

    DOI: 10.18938/treeforesthealth.22.4_187

  • 大石圭太, 兒島音衣, 畑邦彦, 曽根晃一 .  間伐施業のアカネズミとヒメネズミの生息状況に対する影響. .  哺乳類科学57 ( 2 ) 287 - 296   2017年12月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本哺乳類学会  

  • 笠このみ,畑邦彦,曽根晃一 .  田舎の集落で放育されているイエネコ(Felis catus)の隣接する森林への進入状況 .  森林防疫66 ( 2 ) 17 - 26   2017年3月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 笠このみ, 畑邦彦, 曽根晃一 .  田舎の集落で放育されているイエネコ(Felis catus)の隣接する森林への進入状況 .  森林防疫66 ( 2 ) 56 - 65   2017年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:全国森林病虫獣害防除協会  

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  • 大石 圭太, 兒島 音衣, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  間伐施業のアカネズミとヒメネズミの生息状況に対する影響 .  哺乳類科学57 ( 2 ) 287 - 296   2017年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本哺乳類学会  

    <p>広葉樹林に隣接した針葉樹人工林における間伐施業のアカネズミ(<i>Apodemus speciosus</i>)とヒメネズミ(<i>A. argenteus</i>)の生息状況に対する影響を明らかにするため,鹿児島大学農学部附属高隈演習林で,170 mほど離れた2ヶ所に,それぞれスギ(<i>Cryptomeria japonica</i>)の人工林とそれに隣接する常緑広葉樹林にまたがる調査区を設定した.一方の調査区の人工林では,2012年8月~9月に材積比約50%の定性間伐を実施し(間伐区),もう一方では,間伐を実施しなかった(対照区).標識再捕法を用いて,両種の野ネズミの生息状況を調査したところ,間伐前は,両種ともに,間伐区と対照区の捕獲頻度の変動パターンは同調しており,両調査区の人工林において,捕獲頻度が2ヶ月以上連続で0になることはなかった.しかし,間伐直後には,対照区で,両種の野ネズミの生息状況に著しい変化がみられなかったのに対し,間伐区の人工林では,アカネズミでは2ヶ月連続,ヒメネズミでは少なくとも3ヶ月連続して,捕獲頻度が0になった.間伐区の人工林では,アカネズミは間伐後3ヶ月目から,ヒメネズミは遅くとも半年後から,新たな個体が侵入・定着し始め,林内植生が回復した間伐3年目には,両種の野ネズミの捕獲頻度や捕獲場所の分布は間伐前の状態に回復した.間伐施業は,野ネズミが生息できない状況を一時的に生じさせ,その影響は,アカネズミよりも,ヒメネズミに対して大きかったが,林内植生の回復とともに約3年でその影響は消滅したと考えられた.</p>

    DOI: 10.11238/mammalianscience.57.287

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  • 曽根 晃一, 大石 圭太, 畑 邦彦 .  シギゾウムシ幼虫の脱出口がマテバシイ堅果への菌類や他の種子食性昆虫の加害に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース127 ( 0 ) 587   2016年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    シギゾウムシ類の幼虫の脱出口の菌類や他の種子食性昆虫の侵入に対する影響を明らかにするため、2015年4月に、健全堅果、シイシギゾウムシが加害した堅果(虫食い堅果)、人工的に穴を開けた堅果(人工加害堅果)を林内に埋め、11月に菌類やドングリキクイムシ(キクイ)のアタックと堅果の状態を調査した。健全堅果は44%が発芽し、そのうちの約6割にキクイが侵入していた。発芽した堅果に菌類が侵入したものは見られなかった。虫食い堅果の発芽率は9%で、キクイが生息していた個体はなかった。新梢が伸長した堅果を除いて、子葉が健全な個体はほとんどなかった。人工加害堅果では67%が発芽した。発芽堅果の16%、未発芽堅果の5%でキクイの、発芽堅果の3%、未発芽堅果の8%でガ類の幼虫が確認された。キクイは頂端の割れ部のほかに、横や殻斗に覆われていた部分や人工穴から、ガの幼虫は人工穴と頂端の割れ部から堅果内部に侵入していた。人工穴の周辺では、子葉の変質や腐敗が見られた。シギゾウムシ類幼虫の脱出口は、他の種子食性昆虫や菌類の侵入の糸口となり、堅果の発芽率をさらに低下させることが明らかになった。

    DOI: 10.11519/jfsc.127.0_587

  • 大石 圭太, 兒嶋 音衣, 石場 理紗, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林施業がアカネズミとヒメネズミの堅果分散に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース127 ( 0 ) 347   2016年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    日本の多くの森林で同所的に生息するアカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は貯食行動を通してブナ科の堅果分散に貢献する。そのため、林野庁で推進される針葉樹人工林の育成複層林化や広葉樹林化に対する間伐や皆伐の効果を評価するためには、これらの森林施業が野ネズミの生息状況に及ぼす影響を明らかにする必要がある。しかし、アカとヒメのモニタリングを施業前から継続した研究例はほとんどない。 2014年の大会では、2012年9月に約50%の間伐を行ったスギ人工林とこれに隣接した広葉樹林において、間伐以前から実施したアカとヒメの標識再捕調査、ラジオテレメトリー法による追跡調査、貯食行動調査をもとに、施業直後の著しい影響とその後の個体数の回復、間伐で生じた残渣のネズミに対する誘引効果を報告した。これとは別の林分で2013年に皆伐、2015年に下刈りと植栽が行われ、間伐林分と同様、施業前後でアカとヒメのモニタリングを実施した。本大会では、アカとヒメの生息状況や貯食行動に対する間伐と皆伐施業の効果を比較し、森林施業がネズミの堅果分散に及ぼす影響を考察する。

    DOI: 10.11519/jfsc.127.0_347

  • 曽根晃一,冨吉啓太,大久保恵介,林崎泰,平田令子,畑邦彦 .  クロマツ小径木のマツノマダラカミキリの繁殖にとっての資源的有効性 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告42   1 - 8   2015年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)  

  • 畑邦彦 .  菌は森のパートナー .  平成25年度熊本きのこ会年報 創立40周年記念号   4 - 21   2014年7月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • 濱田正信、曽根晃一、畑邦彦 .  鹿児島県の海岸クロマツ林の落葉におけるマツ葉ふるい病菌Lophodermium pinastriの子嚢盤数の季節変動 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告41   29 - 33   2014年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 大石 圭太, 水田 裕一, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  間伐施業がアカネズミとヒメネズミの生息状況に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース125 ( 0 ) 372   2014年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    日本の多くの森林で同所的に生息するアカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は、貯食行動を通して、ブナ科堅果の分散に貢献する。そのため、林野庁により推進されている針葉樹人工林の育成複層林化や広葉樹林化への貢献が期待される。間伐施業は、林床の光環境を改善することで、広葉樹の発芽・定着を促すと同時に、野ネズミの生息に対しても影響を及ぼすと考えられる。そのため、広葉樹林化に対する間伐の効果を評価するためには、間伐が野ネズミの生息状況に及ぼす影響を明らかにする必要がある。そこで本研究では、2009年12月よりアカとヒメの標識再捕調査、2012年4月よりラジオテレメトリー法による追跡調査を継続している林分(53年生のスギ人工林とその周辺の広葉樹林および針広混交林で構成)の一部(スギ人工林)で、2012年9月に約50%の間伐を実施し、その前後でアカとヒメの生息状況を比較した。その結果、間伐は、施業直後にはアカとヒメに対して著しい影響を及ぼすが、その効果は一時的で、数ヶ月後には個体数が回復し始めること、間伐で生じた残渣がネズミの隠れ場所として機能することが明らかとなった。

    DOI: 10.11519/jfsc.125.0_372

  • 曽根 晃一, 宮田 晃志, 松尾 俊幸, 大久保 恵介, 畑 邦彦 .  桜島におけるマツ材線虫病の変遷とそれに係る要因 .  日本森林学会大会発表データベース125 ( 0 ) 185   2014年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    1994年に8年ぶりに発生した桜島のマツ材線虫病は、その発生から終息までを、1994-1998年の侵入・定着期、1999-2002年の拡大期、2003-2005年のピーク期、2006-2009年の減退期、2010年以降の終息期の5つのステージに分けることができる。被害発生当初は大径木のみが枯死していたが、多くの大径木が枯死した2006年以降は小径木や低木へ被害は移行した。1997年以降島内のクロマツ林でカミキリの生息状況やセンチュウ保有状況等を継続して調査した結果、カミキリの生息数(トラップによる捕獲数)、センチュウ保有率、保有センチュウ数の変化が、被害の経過と一致していた。また、拡大期に比べ終息期には、センチュウの病原性が著しく低下していた。大径木に比べ、減退期以降被害の中心となった小径木ではカミキリの生存率が低かった。各種の防除は、カミキリの生息数の減少に著しい効果は認められなかった。降灰は後食を阻害しなかったが、火山灰はカミキリの生存に悪影響を与えていると考えられた。これらの結果をもとに、桜島におけるマツ材線虫病の推移にかかる要因について考察する。

    DOI: 10.11519/jfsc.125.0_185

  • Nakamura Mami, Hirata Ryoko, Oishi Keita, ARAKAKI Takuya, TAKAMATSU Nozomu, HATA Kunihiko, SONE Koichi .  Determinant factors in the seedling establishment of Pasania edulis (Makino) Makino .  Ecological research28 ( 5 ) 811 - 820   2013年9月

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    記述言語:英語   出版者・発行元:Springer Japan  

  • Sone K., Ohkubo K., Matsuo T., Hata K. .  Spatial distribution pattern of pine trees killed by pine wilt disease in a sparsely growing, young pine stand. .  Journal of Plant Studies2 ( 1 ) 36 - 41   2013年3月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 木本遼太郎、曽根晃一、畑邦彦 .  鹿児島大学農学部附属高隈演習林のスギ成木および実生におけるアーバスキュラー菌根菌の感染状況 .  九州森林研究66   1 - 4   2013年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 八木史郎、畑邦彦、馬田英隆 .  鹿児島のキノコ(3) .  鹿児島大学農学部演習林研究報告40   49 - 66   2013年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • 吉村和徳、中村麻美、大石圭太、畑邦彦、曽根晃一 .  ヒメネズミの貯食活動の特性. .  鹿児島大学演習林研究報告40   9 - 15   2013年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 仲野 翔太, 霜村 典宏, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  遷移段階の異なる森林土壌で生育させたクロマツ実生およびマテバシイ実生の成長量と菌根化率 .  日本森林学会大会発表データベース124 ( 0 ) 450   2013年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    鹿児島県桜島には火山噴火の影響により遷移段階の異なる森林が成立している.これらの森林では,土壌の栄養条件や生息する菌根菌相が異なっていると考えられ,それが植生の違い,ひいては植生遷移の進行に関係していると考えられる.そこで,本研究では桜島島内のクロマツ林とマテバシイ林から採取した土壌およびそれらを滅菌した土壌でクロマツとマテバシイの実生を生育させ,菌根形成と実生の成長量を比較した.滅菌土壌ではクロマツ実生,マテバシイ実生とも菌根は形成されなかった。非滅菌土壌では,クロマツ実生の菌根化率はマテバシイ林の土壌よりもクロマツ林の土壌の方が高かったが,マテバシイ実生では有意差はなかった.クロマツ実生の成長量は滅菌土壌ではクロマツ林の土壌よりマテバシイ林の土壌の方が大きく,前者は貧栄養であると考えられた.一方,非滅菌土壌では成長量が同等であり,これは菌根による成長促進の影響と考えられた.マテバシイ実生の成長量はクロマツ林の土壌でも低いということはなかったが,これは,マテバシイ実生は堅果を付けており,成長の初期においては菌根形成よりも堅果からの栄養分供給の影響を強く受けているからだと考えられた.

    DOI: 10.11519/jfsc.124.0.450.0

  • 大石 圭太, 村田 修治郎, 河邊 弘太郎, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島県大隅半島におけるアカネズミとヒメネズミの遺伝的多様性 .  日本森林学会大会発表データベース124 ( 0 ) 754   2013年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    アカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は、日本のほぼ全域に分布しており、島の接続・分断の歴史と系統発生地理の関係を評価するmodel speciesとして用いられる。本研究では、鹿児島県大隅半島にてサンプリングしたアカ17個体とヒメ19個体のミトコンドリアDNAのD-loop領域の塩基配列(213 bp)を決定した。その結果、アカ、ヒメともに、13種類のハプロタイプが確認され、そのいずれもGenBankに登録されている他地域から検出されたハプロタイプ(アカ:北海道1種類、本州5種類;ヒメ:本州13種類)と一致しなかった。また、今回の鹿児島と他地域のハプロタイプからNJ法により系統樹を描いたところ、アカは明確な系統の分岐がみられなかったのに対して、ヒメは今回の19個体中15個体が本州の系統とは明らかに異なる固有のクラスターに属した。このようなアカとヒメの違いは、アカよりもヒメの方が高地を好み、陸地の分断の影響を受けやすかったことが関係していると考えられる。大会では、サンプル数を増やし、さらに詳細な解析結果と合わせて発表する。

    DOI: 10.11519/jfsc.124.0.754.0

  • 内川宗久、畑邦彦、曽根晃一 .  霧島神宮神宮林におけるキュウシュウジカの生息地利用とそれに影響を与える環境要因の季節変動 .  森林防疫61 ( 4 ) 13 - 19   2012年7月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 寄井田祥平、畑邦彦、曽根晃一 .  桜島古里公園におけるクロマダラソテツシジミ成虫の個体群動態 .  九州森林研究65   35 - 38   2012年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 吉村和徳、中村麻美、大石圭太、畑邦彦、曽根晃一 .  ヒメネズミの貯食活動の特性の解明(I) ―ヒメネズミのみが利用できるフードステーションの作製と検討― .  九州森林研究65   137 - 140   2012年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 畑 邦彦 .  樹木における内生菌 (エンドファイト) の普遍性と機能:—常在的な「弱い寄生菌」の存在意義— .  樹木医学研究16 ( 2 ) 63 - 66   2012年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:樹木医学会  

    DOI: 10.18938/treeforesthealth.16.2_63

  • 八木史郎、畑邦彦、馬田英隆 .  鹿児島のキノコ(2) .  鹿児島大学農学部演習林研究報告38   45 - 55   2011年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • SONE Koichi, NAGANO Shin-ichiro, HATA Kunihiko .  Abundance-dependent transmission of the pinewood nematode, Bursaphelenchus xylophilus (Nematoda : Aphelenchoididae), to the Japanese pine sawyer, Monochamus alternatus (Coleoptera : Cerambycidae), adult in its pupal chamber .  Journal of forest research16 ( 1 ) 82 - 86   2011年2月

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    記述言語:英語  

  • 中村 麻美, 平田 令子, 兼子 伸吾, 井鷺 裕司, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  遺伝解析を用いたマテバシイの種子散布距離の評価 .  日本森林学会大会発表データベース122 ( 0 ) 319 - 319   2011年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.122.0.319.0

  • 曽根 晃一, 中村 麻美, 平田 令子, 高松 希望, 畑 邦彦 .  森林性野ネズミは種子散布者?それとも種子捕食者?:12年間に生産されたドングリの生命表解析より .  日本森林学会大会発表データベース122 ( 0 ) 520 - 520   2011年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.122.0.520.0

  • 曽根 晃一, 大久保 恵介, 松尾 俊幸, 畑 邦彦 .  桜島のクロマツ小径木林における枯損木の発生パターン .  日本森林学会大会発表データベース123 ( 0 ) Pb157 - Pb157   2011年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.123.0.Pb157.0

  • 中村 麻美, 吉村 和徳, 大石 圭太, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  南九州におけるヒメネズミの貯食活動の実態 .  日本森林学会大会発表データベース123 ( 0 ) Pb146 - Pb146   2011年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.123.0.Pb146.0

  • Abe Fukiko, Ohkusu Misako, Kubo Tatsuya, KAWAMOTO Susumu, SONE Koichi, HATA Kunihiko .  Isolation of yeasts from palm tissues damaged by the red palm weevil and their possible effect on the weevil overwintering .  Mycoscience51 ( 3 ) 215 - 223   2010年5月査読

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    記述言語:英語   出版者・発行元:Mycological Society of Japan  

    DOI: 10.47371/mycosci.myc51215

  • 平田令子、平井周作、中川寛子、畑邦彦、曽根晃一、茂田良光 .  シロハラによる鹿児島大学植物園の利用状況 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告37   157 - 160   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • 安倍布樹子、畑邦彦、曽根晃一 .  南九州におけるヤシオオオサゾウムシの飛翔第一ピーク時の飛翔の日周パターン .  九州森林研究63   22 - 24   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 大石圭太、新垣拓也、中村麻美、畑邦彦、曽根晃一 .  アカネズミの体重と繁殖に対する餌条件の効果 .  九州森林研究63   101 - 104   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 新垣拓也、大石圭太、中村麻美、畑邦彦、曽根晃一 .  アカネズミの貯食活動の特性と貯食者自身による回収 .  九州森林研究63   97 - 100   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 大久保恵介、林崎泰、畑邦彦、曽根晃一 .  クロマツ若齢林におけるマツノマダラカミキリ成虫の活動状況 .  九州森林研究63   85 - 88   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 曽根晃一・安田奈津子・大隈浩美・福山周作・永野武志 .  桜島の溶岩台地上に生育するクロマツのマツ材線虫病に対する抵抗性 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告37   29 - 36   2010年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • Hata K., Sone K. .  Isolation of fungi from Pasania edulis trees attacked by Platypus quercivorus. .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 37   99 - 104   2010年3月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • 中村 麻美, 新垣 拓也, 大石 圭太, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミの貯食活動の特性:貯食者による貯食の回収 .  日本森林学会大会発表データベース121 ( 0 ) 735 - 735   2010年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.121.0.735.0

  • 曽根 晃一, 大久保 恵介, 林崎 泰, 畑 邦彦 .  桜島におけるクロマツ小径木生育地におけるマツノマダラカミキリ成虫の個体群生態 .  日本森林学会大会発表データベース121 ( 0 ) 721 - 721   2010年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.121.0.721.0

  • 曽根 晃一, 畑 邦彦, 永野 真一朗, 中野 寛之, 林崎 泰, 森田 茂 .  MEP-MCの空中散布によるマツノマダラカミキリ成虫の死亡率の推定 .  日本森林学会誌 = Journal of the Japanese Forest Society91 ( 6 ) 377 - 381   2009年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    MEP-MCの空中散布によるマツノマダラカミキリ成虫の死亡率を推定するために, 2004年から2006年にかけて鹿児島県桜島の10カ所のクロマツ林分で, 誘引トラップを用いて成虫を捕獲し, 捕獲した成虫からMEPを検出した。散布地域とそれに隣接する林分では, 2004年は薬剤散布終了後39日, 2005年は51日, 2006年は33日目までの捕獲個体からMEPが検出された。MEP検出個体は, 2004年は散布終了4日後, 2005年は散布終了5日後に, 散布地域から4&sim;5 km離れた林分でも捕獲された。散布地と非散布地での成虫の捕獲状況と捕獲成虫からのMEP検出状況をもとに算出したMEPによる成虫の死亡率は, 散布地では2005年は62%, 2006年は76%, 散布地に隣接する林分では2005年は62%, 2006年は66%と推定された。これらの結果から, MEP-MCの空中散布はマツ材線虫病拡大に対し, 予防効果をもっていると考えられた。

    DOI: 10.4005/jjfs.91.377

  • 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  果実食性鳥類の糞の分析と針葉樹人工林への種子散布 .  日本鳥学会誌 = Japanese journal of ornithology58 ( 2 ) 187 - 191   2009年10月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本鳥学会  

  • 曽根 晃一, 岩永 裕, 畑 邦彦 .  マツノマダラカミキリ成虫の昆虫病原性糸状菌 Beauveria bassiana 感染によるクロマツ枯損防止効果 .  日本森林学会誌 = Journal of the Japanese Forest Society91 ( 5 ) 313 - 317   2009年10月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    昆虫病原性糸状菌<I>Beauveria bassiana</I>を材から脱出直後のマツノマダラカミキリ成虫に感染させ, 野外のケージ内でクロマツ苗木とともに飼育し, 成虫の生存期間, 後食活動, および苗木の枯死率を調査し, <I>B. bassiana</I>による成虫感染のマツ枯損防止効果を推定した。感染により, 成虫の1週間以内の死亡率が21%から55%に, 2週間以内の死亡率が43%から97%に増加し, 平均生存期間は36.5日から7.5日に短縮された。実験開始後1週間以内に後食を停止した成虫の割合は38%から92%に増加し, 実験を通して後食された供試木の割合 (後食率) は81%から61%へ, 供試成虫の後食面積は1/10以下に減少した。その結果, 供試木の枯死率は77%から51%へ低下した。ところが, 実験開始後1週目の供試木の後食率や枯死率の著しい低下はみられなかった。以上のことから, <I>B. bassiana</I>による成虫感染は, 成虫の生存期間や後食期間の短縮と後食活動の抑制を通してマツの枯死をある程度抑制しうるが, 感染の効果はすぐには現れないので, マツノマダラカミキリ成虫からのマツノザイセンチュウの離脱が成虫の脱出後早くから生じる地域では, 効果は大きくないと考えられた。

    DOI: 10.4005/jjfs.91.313

  • 曽根晃一、岩永裕、畑邦彦 .  マツノマダラカミキリ成虫の昆虫病原性糸状菌Beauveria bassiana感染によるクロマツ枯損防止効果 .  日本森林学会誌91 ( 5 ) 313 - 317   2009年10月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • Abe F., Hata K., Sone K. .  Life history of the res palm weevil, Rhynchophorus ferrugineus (Coleoptera: Dryophtoridae), in southern Japan. .  Florida entomologist92 ( 3 ) 421 - 425   2009年9月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • Nakamura M., Kaneko S., Isagi Y., Hata K., Sone K. .  Development of microsatellite markers for Pasania edulis (Makino) Makino, one of the dominant species of Lucidphyllous forests in southern Kyushu, Japan. .  Conservation Genetics10 ( 4 ) 981 - 983   2009年9月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 平田令子、平井周作、畑邦彦、曽根晃一 .  果実食性鳥類の糞の分析と針葉樹人工林への種子散布 .  日本鳥学会誌58 ( 2 ) 187 - 191   2009年7月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 馬田英隆、八木史郎、畑邦彦、岩井久、福盛浩子 .  鹿児島のキノコ(1) .  鹿児島大学農学部演習林研究報告36   39 - 51   2009年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等)  

  • 中村 麻美, 平田 令子, 渕上 未来, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミの貯食の空間配置戦略 .  日本森林学会大会発表データベース120 ( 0 ) 724 - 724   2009年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.120.0.724.0

  • 曽根 晃一, 林崎 泰, 大久保 恵介, 畑 邦彦 .  マツノマダラカミキリのクロマツ小径木での繁殖成功 .  日本森林学会大会発表データベース120 ( 0 ) 710 - 710   2009年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.120.0.710.0

  • 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  果実食性鳥類の糞の分析と針葉樹人工林への種子散布 .  日本鳥学会誌58 ( 2 ) 187 - 191   2009年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本鳥学会  

    針葉樹人工林への広葉樹や草本植物の侵入に種子散布者として関わる鳥類を明らかにするために,スギ人工林内とその周辺で鳥類を捕獲し糞を採取した.秋~冬季には5種9個体の糞から無傷の種子が出現し,ルリビタキ<i>Erithacus cyanurus</i>の糞からイズセンリョウ<i>Maesa japonica</i>とフユイチゴ<i>Rubus buergeri</i>の種子,シロハラ<i>Turudus pallidus</i>からヒサカキ<i>Eurya japonica</i>とムラサキシキブ<i>Callicarpa japonica</i>, ハダカホオズキ<i>Tubocapsicum anomalum</i>,ソウシチョウ<i>Leiothrix lutea</i>からヒサカキ,ウグイス<i>Cettia diphone</i>からフユイチゴ,メジロ<i>Zosterops japonicus</i>からツルウメモドキ<i>Celastrus orbiculatus</i>の種子が出現した.春~夏季にはカケス<i>Garrulus glandarius</i>からナガバモミジイチゴ<i>Rubus palmatus</i> var. <i>palmatus</i>の種子が出現した.これらのことから,これら6種は針葉樹人工林において種子散布者としての役割を持つと考えられた.

    DOI: 10.3838/jjo.58.187

  • 後藤 秀章, 臼井 陽介, 川口 エリ子, 濱口 京子, 畑 邦彦 .  カシノナガキクイムシの2つの個体群の九州における分布の現況 .  日本森林学会大会発表データベース120 ( 0 ) 269 - 269   2009年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.120.0.269.0

  • Hata Kunihiko, Sone Koichi .  Isolation of endophytes from leaves of Neolitsea sericea in broadleaf and conifer stands .  Mycoscience49 ( 4 ) 229 - 232   2008年8月

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    記述言語:英語   出版者・発行元:Mycological Society of Japan  

    DOI: 10.47371/mycosci.myc49229

  • 畑邦彦・平田令子・曽根晃一 .  マツ死葉における表面殺菌法の検討 .  九州森林研究61   2008年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • Kanzaki N., Abe F., Giblin-Davis R. M., Kiontke K., Fitch D. H. A., Hata K. Sone K. .  Teratorhabditis synpapillata Sudhaus, 1985 (Rhabditida: Rhabditidae) is an associate of the red palm weevil, Rhynchophorus ferrugineus (Coleotera: Curculionidae) .  Netmatology10   207 - 218   2008年2月査読

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    記述言語:英語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 安部 布樹子, 曽根 晃一, 畑 邦彦 .  カナリーヤシ樹冠部の動物相 .  日本森林学会大会発表データベース119 ( 0 ) 728 - 728   2008年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.119.0.728.0

  • 平田 令子, 平井 周作, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島大学構内におけるヒヨドリによる種子散布 .  日本森林学会大会発表データベース119 ( 0 ) 639 - 639   2008年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.119.0.639.0

  • 曽根 晃一, 岩永 裕, 畑 邦彦 .  Beauveria bassianaによるマツノマダラカミキリ成虫感染のクロマツ枯損防止効果 .  日本森林学会大会発表データベース119 ( 0 ) 112 - 112   2008年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.119.0.112.0

  • 中村 麻美, 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島県の常緑広葉樹林における森林性野ネズミの個体群動態 .  日本森林学会大会発表データベース119 ( 0 ) 734 - 734   2008年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.119.0.734.0

  • 曽根 晃一, 富元 雅史, 徳楽 貴洋, 松山 健太郎, 畑 邦彦, 樋口 俊男, 岡部 武治 .  ボーウ゛ェリア培養型不織布製剤によるマツノマダラカミキリ成虫駆除効果を高める被害材の被覆方法の検討 .  日本森林学会誌 = Journal of the Japanese Forest Society89 ( 4 ) 262 - 268   2007年8月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:一般社団法人日本森林学会  

    2004年に表面にボーヴェリア培養型不織布製剤(不織布)を固定した被害材をさまざまな方法で被覆し,材から脱出した成虫の死亡率を比較した。材から脱出した成虫の捕獲後15日以内の死亡率(死亡率)は,材を市販のブルーシート(#1500)で覆っただけの場合(無施用区)86%で,さらに不織布を材表面に固定する(無開口区)と100%に上昇し,全捕獲個体でボーヴェリアが叢生した。シートに開口部を設けると死亡率は低下し,特にシートの上部中央に開口部を設けた場合,死亡率は無施用区と差がなかった。不織布を施用し生分解性シートで被覆した場合も死亡率は96%と高かったが,ボーヴェリア叢生率は21%と低かった。2005年の無施用区と無開口区では叢生率は37%と56%であったが,死亡率はそれぞれ80%,90%以上と2004年同様高かった。これらの結果から,不織布を表面に固定した被害材をブルーシートで被覆することで,極めて高い駆除効果を得られることが明らかになった。

    DOI: 10.4005/jjfs.89.262

  • 曽根晃一・富元雅史・徳楽貴洋・松山健太郎・畑邦彦・樋口俊男・岡部武治 .  マツノマダラカミキリ成虫駆除のためのボーヴェリア培養型不織布製剤の効果的な施用方法の検討 .  日本森林学会誌89 ( 4 ) 262 - 268   2007年8月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 平田令子・高松希望・中村麻美・渕上未来・畑邦彦・曽根晃一 .  アカネズミによるスギ人工林へのマテバシイの堅果の二次散布 .  日本森林学会誌89 ( 2 ) 113 - 120   2007年4月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 富元雅史・曽根晃一・畑邦彦・樋口俊男・岡部武治 .  南九州におけるBeauveria bassiana培養型不織布製剤のマツノマダラカミキリ成虫駆除への適用試験 .  日本森林学会誌89 ( 2 ) 79 - 84   2007年4月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 畑邦彦・大楠美佐子・川本進・曽根晃一 .  森林性二形性真菌の培養形態 .  九州森林研究60   9 - 12   2007年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 畑 邦彦, 川本 進, 大楠 美佐子 .  共生・寄生性二形性真菌の形態と生態に関する研究(平成18年度共同利用研究報告) .  千葉大学真菌医学研究センター報告 ( 11 )   2007年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:千葉大学真菌医学研究センター  

  • 富元 雅史, 曽根 晃一, 畑 邦彦, 樋口 俊男, 岡部 武治 .  南九州におけるBeauveria bassiana培養シート型不織布製剤のマツノマダラカミキリ成虫駆除への適用試験 .  日本森林学会誌89 ( 2 ) 79 - 84   2007年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:一般社団法人日本森林学会  

    南九州での<I>Beauveria bassiana</I>培養シート型不織布製剤 (不織布) によるマツノマダラカミキリ成虫防除の有効性を確かめるため,2003年5月に野外での防除を想定して約1m<SUP>3</SUP>の被害材を野外の網室内に集積し,処理区では材の表面に不織布を2,500cm<SUP>2</SUP>を固定して置き,対照区ではそのまま,材全体を二つの底辺50cm,高さ40cmの三角形の開口部があるブルーシートで覆った。各網室で捕獲したマツノマダラカミキリ成虫を個別飼育し,生存期間と<I>B. bassiana</I>の叢生を調査した。菌の感染は,成虫の1日あたりの平均後食面積に影響を与えていなかった。対照区と処理区の脱出個体のそれぞれ2%と34%で叢生がみられ,捕獲後15日間で対照区の脱出個体の20%,処理区の脱出個体の52%が死亡した。処理区の脱出個体の死亡率は,2001年に同じ場所で0.2m<SUP>3</SUP>の被害材に対して行った同様の試験結果ほぼ等しく,材積あたりの施用量が同じであれば,同等の防除効果が得られることが確かめられた。しかし,今回の叢生率と死亡率は,関東地方での試験結果より低かった。これらの結果をもとに,成虫の活動時期に気温が高く降水量の多い南九州における不織布によるカミキリ成虫駆除効果の向上に向けての問題点について考察した。

    DOI: 10.4005/jjfs.89.79

  • 平田 令子, 高松 希望, 中村 麻美, 渕上 未来, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  アカネズミによるスギ人工林へのマテバシイの堅果の二次散布 .  日本森林学会誌89 ( 2 ) 113 - 120   2007年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:一般社団法人日本森林学会  

    スギ人工林へのマテバシイの侵入に係わる野ネズミの働きを解明するため,2003年4月から2005年1月まで,鹿児島大学演習林内の常緑広葉樹林とそれに隣接するスギ人工林において,堅果の落下状況,野ネズミによる堅果の散布状況,マテバシイ稚樹の生育状況を調査した。自然落下による分散距離は平均2.4m,人工林への侵入距離は最大4.4mであった。2003年と2004年の秋に200個ずつ設置した磁石付き堅果のうち,それぞれ66個,58個を野ネズミは人工林内に運搬し,林分の境界から貯食場所までの距離は,2003年は最大34.5m,2004年は18.5mであった。2003年の貯蔵堅果のうち6個は翌春まで人工林内に残存した。人工林内のマテバシイ稚樹の生育密度は林分の境界から距離とともに減少したが,境界から10m以内は広葉樹林内と有意差がなかった。以上のことから,人工林へのマテバシイの侵入に野ネズミは種子散布者として大きく貢献していると考えられた。

    DOI: 10.4005/jjfs.89.113

  • 曽根 晃一, 中野 寛之, 永野 真一郎, 畑 邦彦, 森田 茂 .  桜島におけるMEP-MC剤の散布がマツノマダラカミキリ個体群に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース118 ( 0 ) 74 - 74   2007年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.118.0.74.0

  • 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  果実食性鳥類による針葉樹人工林への種子散布 .  日本森林学会誌 = Journal of the Japanese Forest Society88 ( 6 ) 515 - 524   2006年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:一般社団法人日本森林学会  

    スギ人工林への広葉樹の種子散布に対する果実食性鳥類の働きを解明するために, 2002年10月~2004年4月まで, 鹿児島県下の常緑広葉樹林とそれに隣接するスギ人工林内にシードトラップを設置し, 鳥類により散布された種子と結実木から直接落下した果実 (自然落下種子) の種数と種子数を調査した。人工林内に落下した鳥散布種子の種数と種子数は, 自然落下種子よりも有意に多く, またそれらは春~夏季よりも秋~冬季で多く, 2002年秋~冬季よりも2003年秋~冬季で少なかった。人工林内に落下した自然落下種子は広葉樹林との境界部に分布が限られたが, 鳥散布種子は, 林分内に広くランダムに落下した。2003年2~12月まで43日間, 調査地の鳥類相を調査したところ14種の果実食性鳥類が観察され, 秋~冬季にはヒヨドリの出現頻度が最も高かった。これらのことから, 鳥散布種子の種数, 種子数, 分布は自然落下種子とは大きく異なり, 果実食性鳥類, 特にヒヨドリが人工林への種子散布者として重要な役割を果たしていると考えられた。

    DOI: 10.4005/jjfs.88.515

  • 松山淳子・畑邦彦・曽根晃一 .  鹿児島県におけるホンドタヌキの食性 .  鹿児島大学演習林研究報告34   75 - 80   2006年12月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 曽根晃一・細川歩・平田令子・加藤仁・畑邦彦 .  「大隅半島緑の回廊」に生息する野生動物相調査 .  九州森林研究59   197 - 200   2006年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 畑 邦彦, 川本 進, 大楠 美佐子 .  05-33 共生・寄生性二形性真菌の形態と生態に関する研究(平成17年度共同利用研究報告) .  千葉大学真菌医学研究センター報告 ( 10 )   2006年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:千葉大学真菌医学研究センター  

  • 平田 令子, 高松 希望, 渕上 未来, 中村 麻美, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミによるスギ人工林への種子散布 .  日本森林学会大会発表データベース117 ( 0 ) 368 - 368   2006年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.117.0.368.0

  • 曽根 晃一, 永野 真一朗, 中野 寛之, 畑 邦彦, 森田 茂 .  桜島におけるMEP-MC剤の空中散布がマツノマダラカミキリ個体群に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース117 ( 0 ) 552 - 552   2006年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本森林学会  

    DOI: 10.11519/jfsc.117.0.552.0

  • 畑 邦彦, 大楠 美佐子, 川本 進, 曽根 晃一 .  森林性二形性真菌の培養形態 .  日本菌学会大会講演要旨集50 ( 0 ) 86 - 86   2006年

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:日本菌学会  

    菌糸と酵母の両形態を持つ二形性真菌は,様々な分類群,生態群中に存在する。森林性の真菌類におけるこの二形性の意義を探るため,異なる分類群,生態群に属する二形性真菌,とりわけ甲虫類の共生菌と黒色真菌に着目して培養形態の観察を行った。<BR> 材料として,ヤチダモノナガキクイムシの共生菌<I>Hormoascus</I> sp.,カシノナガキクイムシと共生するナラ類集団枯損の病原菌<I>Raffaelea quercivora</I>,マツ枯死葉より分離した黒色真菌<I>Aureobasidium</I> sp.,カシノナガキクイムシ坑道より分離した黒色真菌<I>Rhinocladiella</I> sp.,マツ枯死材由来の青変菌<I>Ophiostoma minus</I>を用いた。培地として,ポテトデキストロース寒天培地及び液体培地,YPG(1%酵母エキス,1%ペプトン,1%グルコース)寒天培地及び液体培地,2%麦芽エキス寒天培地及び液体培地を用いた。各供試菌株は20&deg;Cで12日間培養し(液体培地は100rpmで振盪培養),ノマルスキー型微分干渉顕微鏡により観察を行った。<BR> その結果,<I>Hormoascus</I> sp. は液体培地ではほぼ酵母だったが,寒天培地では菌糸もかなり出現した。<I>Aureobasidium</I> sp. ,<I>R. quercivora</I>,<I>O. minus</I>は基本的には菌糸で生育したが,液体培地では酵母も出現した。特に後二者では酵母が比較的容易に出現した。<I>Rhinocladiella</I> sp. は専ら菌糸で生育し,酵母は出現しなかった。このように,寒天培地か液体培地かという基質の物理的な性質がこれら二形性真菌の形態形成に重要な意味を持つと考えられた。また,昆虫と密接な関わりを持つ三種では酵母が比較的出現しやすいなど、供試菌の分類や生態も二形性と関係がある可能性が示唆された。

    DOI: 10.11556/msj7abst.50.0.86.0

  • 高松 希望, 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  赤外線センサーカメラの野生鳥獣調査への応用--野ネズミの採餌行動調査を中心として .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 33 ) 35 - 42   2005年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    2002年12月から2004年12月にかけて、鹿児島県垂水市に位置する鹿児島大学農学部附属高隈演習林第4林班のマテバシイが優占する常緑広葉樹林内に、赤外線センサースウィッチが内蔵された自動撮影式カメラを設置し、野生鳥獣の撮影を試みた。調査期間を通して、アカネズミ、ヒメネズミ、ニホンイノシシなど11種類の哺乳類、ソウシチョウ、シロハラなどの9種類(種が判別できたもののみ)の鳥類、スズメバチ類、サワガニなどの節足動物、その他同定できなかったものなどを合わせて、1733枚の写真が撮影された。写真から、撮影された動物の種類、時には個体、撮影時刻と行動についてのデータが得られた。写真から得られたデータを解析した結果、撮影枚数が894枚と最も多かった野ネズミでは、日周活動のパターンやそれに対する天候の影響、さらには短い時間間隔で繰り返しドングリを運搬する採餌活動の特徴が明らかになった。野ネズミに次いで多い204枚の写真が撮影されたニホンイノシシでも、調査林分内での活動の日周変化と季節変化を明らかにすることができた。赤外線センサーカメラは、野生動物相や野生動物の生態調査の有効な手段となりうることが明らかになった。

  • 栄村 奈緒子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島県垂水市周辺におけるサギ類のコロニーや塒の利用と採食場所選択 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 33 ) 29 - 34   2005年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    2004年3月から12月にかけて、鹿児島県垂水市浜平から鹿児島市桜島町にかけての一帯で、サギ類のコロニーと塒の分布とその利用状況、および採食場所の選択性について調査した。調査地では、ゴイサギ、ササゴイ、アマサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギの7種のサギが確認できた。その中では、コサギとアオサギの観察数が著しく多かった。アマサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギが利用する採食場所の環境には差がみられた。アオサギとアマサギは特定の環境に高い選択性を示し、それぞれ海上の養魚場と農地を主な採食場所として利用していた。それに対し、他の3種類のサギでは、特定の環境に対する選択性がアオサギやアマサギほどは高くなかった。チュウサギは主として河川と農地で採食していた。コサギとダイサギは養殖場での採食が最も多かったが、海岸部、河川、農地での採食もかなりの頻度で観察された。調査地内には、7カ所のコロニーまたは塒が存在し、ほとんどの場合は2種類以上のサギが利用していた。コロニーは、ある程度の広がりを持ち、人や外敵の侵入が困難であると考えられる林分に作られていた。塒が作られていた林分はコロニーより狭く、採食場所に近いところに位置していた。塒の存在は、コロニーより不安定であった。これらの結果をもとに、サギ類の保護と人間生活の共存の方策について議論した。

  • 清久幸恵、曽根晃一、畑邦彦、小泉透 .  阿久根大島におけるマゲシカの群の構成と分布様式 .  九州森林研究58   188 - 190   2005年3月査読

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

  • 曽根 晃一, 高松 希望, 畑 邦彦 .  森林性野ネズミの野外での採餌行動のモニタリング .  日本林学会大会発表データベース115 ( 0 ) P3054 - P3054   2004年

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    出版者・発行元:日本森林学会  

    2002年12月から2003年9月までの期間、鹿児島大学農学部附属高隈演習林(鹿児島県垂水市)第4林班のマテバシイが優占する常緑広葉樹林において、赤外線感知型センサーを内蔵したカメラを設置し、野ネズミやその他の野生鳥獣の撮影を行った。<BR> 調査期間中全部で399枚の写真が撮影された。そのうち、野ネズミ(アカネズミとヒメネズミ)を撮影したものが265枚と約6割を占めた。野ネズミの写真は、大部分がアカネズミのものであった。撮影時刻の解析から、アカネズミは日没直後から採餌行動を開始し、数時間後に採餌のピークを示し、その後は採餌行動は次第に減少していくことが明らかになった。採餌時刻は、天候やリターの状態に左右され、雨が降ってリターが湿っている夜は、乾いている夜より採餌行動の開始と終了時刻が遅かった。また、一度餌があることがわかると、短期間に繰り返し餌を持ち去る様子が撮影された。しかし、全てのドングリを持ち去った後も、数回ドングリのあった場所を訪問し、彼らの餌量に対するサーベイは不完全であると考えられた。<BR> 野ネズミのほかに、イノシシ、タヌキ、アナグマ、テン、ノウサギ、ノネコ、コウモリ、コシジロヤマドリ、オオアカゲラ、コジュケイ、カケス、シロハラ、ドバト、クロジ、ガ、スズメバチ、サワガニが撮影された。

    DOI: 10.11519/jfs.115.0.P3054.0

  • 高尾 悦子, 曽根 晃一, 畑 邦彦, 佐藤 嘉一, 中村 克典 .  桜島のマツ材線虫病:被害拡大のメカニズムについての一考察 .  日本林学会大会発表データベース115 ( 0 ) P3063 - P3063   2004年

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    出版者・発行元:日本森林学会  

    鹿児島県桜島では1994年に新たにマツ材線虫病の被害が確認されて以降、急激に被害地域が拡大し、それにともなってクロマツ枯損量も2万立米にせまっている。島内での急激な被害の拡大もメカニズムを明らかにするために、2002年と2003年に、島内の被害歴と被害程度の異なる3つのクロマツ林分で、マツノマダラカミキリの成虫の標識再捕調査を実施した。いずれの年も、生け捕り用に改良したサンケイ式昆虫誘引器15器または10器を、10mから20m間隔で高さ5mから12mのクロマツの枝に吊し、成虫か捕獲できなくなるまで、毎週2回ずつトラップをチェックした。捕獲した成虫は上翅にペンキで番号を付け、捕獲したクロマツの樹幹または新梢に放逐した。誘引剤のエタノールとα_-_ピネンは2週間おきに交換した。<BR> 総捕獲頭数は、被害が非常に激しく、林冠が疎開していた林分(黒神溶岩)でトラップあたり焼く20頭で、他の中程度の被害発生林分(碩原)とほとんど被害が発生していない林分(湯の平)のトラップあたり10頭より多かった。捕獲数は、ギャップや林道に面したトラップで多かった。再捕率は碩原が0.078、黒神溶岩が0.0035、湯の平が0.012で、碩原が最も高く、碩原で捕獲された成虫は、他の場所で捕獲された成虫に比べ、移動・分散性が低いのではないかと考えられた。放逐後の成虫の行動も調査地間で差が見られた。捕獲数が多く、林冠が疎開していた黒神溶岩では、成虫は樹幹を活発に上部へ移動し、飛び去る個体も多く観察された。一方、林冠の疎開度は低く、再捕率が高かった碩原では、放逐個体は樹幹や新梢で静止していく場合が多かった。これらのことから、被害が進行し、林冠の疎開度や成虫の生息密度があるレベル以上になると、成虫の移動・分散制が増し、被害地が急激に拡大する可能性が考えられた。

    DOI: 10.11519/jfs.115.0.P3063.0

  • 佐藤 嘉一, 知本 亮子, 高尾 悦子, 曽根 晃一, 畑 邦彦 .  鹿児島県におけるカシノナガキクイムシの発生消長とエタノールへの誘引 .  日本林学会大会発表データベース114 ( 0 ) 62 - 62   2003年

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    出版者・発行元:日本森林学会  

    鹿児島県桜島で発生したカシノナガキクイムシによる集団枯損林分において,羽化トラップを設置するとともにエタノールを誘引源とした飛翔トラップを設置した。同時に70m程度離れた同様の枯損林分にも羽化トラップ及び誘引源なしの飛翔トラップも設置し,それぞれのトラップにおけるカシノナガキクイムシをはじめとするキクイムシ類の捕殺消長を調査した。その結果,カシノナガキクイムシではエタノールを誘引源とした飛翔トラップにおいて羽化トラップでの捕殺ピークに先立って多くの雄個体が捕殺された。一方,エタノールなしの飛翔トラップでは羽化トラップでの捕殺消長と同様のピークであった。このことからカシノナガキクイムシでは脱出初期の個体群はエタノールへ誘引されやすい傾向があるが,それ以降は集合フェロモン等のより誘引されやすい物質に誘引されるものと考えられた。その他キクイムシ類の中ではカナクギノキクイムシ・ミカドキクイムシ・ツヅミキクイムシなどでエタノールに対する強い誘引性が見られた。一方,シラカシノキクイムシではエタノールを忌避していると考えられる捕殺消長を示した。

    DOI: 10.11519/jfs.114.0.62.0

  • 高尾 悦子, 丸田 恭平, 曽根 晃一, 畑 邦彦, 佐藤 嘉一, 中村 克典 .  マツノマダラカミキリの生息数調査 .  日本林学会大会発表データベース114 ( 0 ) 135 - 135   2003年

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    出版者・発行元:日本森林学会  

    1.はじめに鹿児島県桜島では、マツ材線虫病による被害は周囲に比べてごく少なく、集団的な枯損はほとんど見られなかった。しかし、被害は1997年から急激に増加し、2000年以降全島に拡大してきている。桜島で行われた生け捕り型トラップによる調査から、マツノマダラカミキリ(以下、カミキリ)の捕獲数とトラップ周辺のマツの枯損程度には関係があることが示唆されている。そこで今回、カミキリの標識再捕調査を行い、カミキリの生息個体数の推定を試みるとともに、マツの枯損状況との関係について検討した。2.方法桜島東部に位置し、クロマツの優占する溶岩台地である黒神溶岩内のクロマツ林分を調査地に設定した。面積約1haのこの林分内に調査開始時に生育していたクロマツは367本であったが、10月9日の時点で約5割の189本が枯死していた。2002年5月23日に、生け獲り型に改良したサンケイ式昆虫誘引器を15器は林分内、8器は林外の道路沿いに、約4__から__9mの高さに設置した。調査はトラップの設置後9月19日まで毎週2回、その後10月9日まで毎週1回行った。誘引剤の補充は隔週で行った。毎回の調査では、捕獲されたカミキリを回収し、個体識別をするため、上翅に4色のペンキを用いて標識を行った。標識後、カミキリは捕獲されたトラップが設置されていたマツの幹や枝に放した。3.結果今回の調査で、カミキリは5月27日に初めて捕獲され、9月19日に最後の個体が捕獲された。捕獲のピークは6月中旬であった。これは、同年の他の調査における桜島島内のカミキリの捕獲パターンとほぼ一致していた。標識されたカミキリは総計436個体であったが、再捕獲されたものは2個体だった。そのうち、林内に設置したトラップで捕獲されたカミキリは254個体で、再捕獲は1個体のみであった。各捕獲日におけるトラップ当りの捕獲数の平均値と平均こみあい度の関係からカミキリの成虫個体群の空間分布を解析したところ、調査地に生息するカミキリは林内、林外共に個体単位で集中的に分布していた。4.考察空間分布の解析結果より、カミキリの集中分布が示されたが、実際に捕獲されたカミキリ個体数はトラップ毎に差があった。カミキリは、高い木や開けた場所に位置する木に設置したトラップで多数捕獲された。これは、カミキリの行動様式と関係があると思われる。カミキリが多く捕獲されたトラップ周辺では枯損が激しい傾向が見られ、トラップによる捕獲状況と周辺に生育するマツの枯損状況との関係を裏付けるデータの一つと考えられた。今回、再捕率が非常に低かった原因としては、カミキリの移動が極めて活発であったという可能性と、生息個体数が極めて多かったという可能性が挙げられる。カミキリの移動に関しては、調査時に放したカミキリが遠方まで飛翔する様子が何度も目撃されたため、実際にカミキリは活発に活動を行っていると思われる。一方、今回の再捕率のレベルは移動力の高さのみを原因にするには低すぎるようにも思われる。即ち、極めて高い個体数がこの林分に生息しているという可能性も無視できない。もし、実際にこの再捕率の低さが個体数の高さを意味するならば、現在桜島で進行している急激な被害の拡大を説明できるかもしれない。捕獲数と再捕率から単純な試算をしてみると、調査地には約5万個体ものカミキリが生息していた計算になる。この林分における今年度の枯死本数と、カミキリの集中分布傾向を考えれば、予想外に多数のカミキリ個体が1本のクロマツの枯死に関与しているのかもしれない。いずれにせよ、カミキリの生息数調査は、マツ材線虫病によるマツ枯れ被害の動向を知る上で大変重要であり、今後も被害の拡大が懸念される桜島においては調査の継続が必要であると考えられる。

    DOI: 10.11519/jfs.114.0.135.0

  • 曽根 晃一, 北田 義幸, 榊原 あおい, 田中 幸記, 畑 邦彦, 佐藤 嘉一 .  桜島で捕獲されたマツノマダラカミキリから抽出されたマツノザイセンチュウの病原性 .  鹿児島大学農学部演習林研究報告 ( 30 ) 1 - 7   2002年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:鹿児島大学農学部演習林  

    桜島南東部のクロマツ林で捕獲したマツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus Hope)から抽出したマツノザイセンチュウ(以後、単にセンチュウと称す)(Bursaphelenchus xylophilus (Steiner and Buhrer) Nickle)(桜島個体群)を苗畑に植栽されているクロマツ稚樹へ接種し、枯死率、樹脂滲出能、通水阻害の発生、センチュウの樹体内での分布状況について、強病原性とされているKa-4系統と比較した。2000年8月25日に行った接種試験では、桜島個体群接種木のうち2001年1月までに17%、2000年9月までに47%の個体が枯死した。2000年の枯死率はKa-4(30%)に比べ有意に低かったが、総枯死率(59%)では有意差がなかった。いずれのセンチュウ接種木でも、樹脂滲出能が接種4日後から低下する個体が見られ、2週間後には滲出を停止した個体が見られた。2001年7 月25日に実施した接種試験では、接種木の通水阻害はKa-4で接種後4週間目に、桜島個体群では接種後6週間目に生じたが、通水阻害の発生頻度に差はなかった。接種2週間後に、センチュウはサンプルしたほとんど全ての材片から抽出された。また、材片中のセンチュウ密度は、接種後1週間目から2週間目にかけて減少したが、その後増加に転じた。桜島個体群とKa-4間で、材片中のセンチュウ密度に有意差はなかった。これらの結果から、桜島に生育するセンチュウの病原力は、強病原性とされているKa-4ほどは強くないが、その差は樹木にあまりストレスがかからない状態でのみ枯死率に差が生じる程度であると考えられた。桜島に生息するセンチュウの病原力の低さが、桜島南東部での被害発生が大隅半島の激害発生と比較して2~3年遅れた主な原因であったとは考えられなかった。

  • Hata Kunihiko, Atari Reiko, Sone Koichi .  Isolation of endophytic fungi from leaves of Pasania edulis and their within-leaf distributions .  Mycoscience43 ( 5 ) 369 - 373   2002年10月

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    記述言語:英語   出版者・発行元:Mycological Society of Japan  

  • Sone Koichi, Hiroi Sachiko, Nagahama Daisuke, OHKUBO Chiharu, NAKANO Eiji, MURAO Shun-ichi, HATA Kunihiko .  Hoarding of acorns by granivorous mice and its role in the population processes of Pasania edulis (Makino) Makino .  Ecological research17 ( 5 ) 553 - 564   2002年9月

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    記述言語:英語   出版者・発行元:Ecological Society of Japan  

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書籍等出版物

  • マツ針葉の内生菌―見えざる共生者― (IN「微生物生態学への招待~森をめぐるミクロな世界~」)

    畑邦彦

    京都大学学術出版会  2012年4月 

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    記述言語:日本語 著書種別:学術書

  • 「コラム:内生菌(エンドファイト)」 (IN「菌類のふしぎ 形とはたらきの驚異の多様性」)

    畑邦彦( 担当: 編集)

    東海大学出版会  2008年9月 

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    記述言語:日本語 著書種別:学術書

MISC

  • 鹿児島県のサザンカにおける輪紋葉枯病の被害発生状況とそれに影響する要因

    畑邦彦, 早瀬愛奈, 藤井佑輔, 奥田絢子, 榮村奈緒子

    樹木医学研究   25 ( 2 )   2021年

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  • 樹木における内生菌(エンドファイト)の普遍性と機能 ―常在的な「弱い寄生菌」の存在意義―

    畑邦彦

    樹木医学研究   16 ( 2 )   63 - 66   2012年4月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

  • 自動撮影装置の野生動物センサスへの利用-大隅半島緑の回廊と高隈山系での試験を例にして-

    曽根晃一・高松希望・細川歩・田中聡子・平田令子・畑邦彦・加藤仁

    自然愛護   32   5 - 8   2006年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

講演・口頭発表等

  • 畑邦彦,早瀬愛奈,藤井佑輔,奥田絢子,榮村奈緒子 .  鹿児島県のサザンカにおける輪紋葉枯病の被害発生状況とそれに影響する要因 .  樹木医学会第25回大会  樹木医学会

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    開催年月日: 2020年11月 - 2020年12月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:オンライン  

  • 堂前百夏,芦原誠一,塩谷克典,畑邦彦,榮村奈緒子 .  高隈演習林における糞粒法を用いたシカの生息密度調査 .  第76回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2020年10月

    記述言語:日本語   会議種別:ポスター発表  

    開催地:オンライン  

  • 畑邦彦,内村瑞穂,榮村奈緒子 .  吹上浜海岸クロマツ林における林床環境の違いが地上性の真菌類の子実体発生に与える影響 .  第76回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2020年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:オンライン  

  • 堂前百夏, 芦原誠一, 塩谷克典, 畑邦彦, 榮村奈緒子 .  高隈演習林における糞粒法を用いたシカの生息密度調査 .  九州森林学会大会(Web)  2020年 

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    開催年月日: 2020年

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  • 畑邦彦, 内村瑞穂, 榮村奈緒子 .  吹上浜海岸クロマツ林における林床環境の違いが地上性の真菌類の子実体発生に与える影響 .  九州森林学会大会(Web)  2020年 

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    開催年月日: 2020年

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  • 畑 邦彦 .  サザンカにおける輪紋葉枯病の発生傾向 .  令和元年度 森林・林業の技術交流発表大会  九州森林管理局招待

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:熊本県民交流館パレア  

  • 繁昌 慶,畑 邦彦,榮村奈緒子 .  鹿児島におけるノネコ食性の季節変動と地域変動 .  第75回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:鹿児島大学  

  • 畑 邦彦,三代樹奈,奥田絢子,榮村奈緒子 .  サザンカにおける輪紋葉枯病の発病及び病斑形成に影響を及ぼす要因の接種試験による検討 .  第75回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:鹿児島大学  

  • 吉元弘祐,栄村奈緒子,畑 邦彦 .  鹿児島県の遷移段階の異なる林分におけるFrankia根粒の着生状況 .  第75回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:鹿児島大学  

  • 松尾綾乃,畑 邦彦,榮村奈緒子 .  桜島と新島における鳥類相の比較 -ウチヤマセンニュウの繁殖状況に着目して- .  第75回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:鹿児島大学  

  • 佐藤逸史,大石圭太,畑 邦彦,榮村奈緒子 .  鹿児島県内における野生鳥獣の生息状況 .  第75回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2019年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:鹿児島大学  

  • 佐藤逸史, 大石圭太, 畑邦彦, 榮村奈緒子 .  鹿児島県内における野生鳥獣の生息状況 .  九州森林学会大会(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 吉元弘祐, 栄村奈緒子, 畑邦彦 .  鹿児島県の遷移段階の異なる林分におけるFrankia根粒の着生状況 .  九州森林学会大会(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 繁昌慶, 畑邦彦, 榮村奈緒子 .  鹿児島におけるノネコ食性の季節変動と地域変動 .  九州森林学会大会(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 畑邦彦, 三代樹奈, 奥田絢子, 榮村奈緒子 .  サザンカにおける輪紋葉枯病の発病及び病斑形成に影響を及ぼす要因の接種試験による検討 .  九州森林学会大会(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 松尾綾乃, 畑邦彦, 榮村奈緒子 .  桜島と新島における鳥類相の比較-ウチヤマセンニュウの繁殖状況に着目して- .  九州森林学会大会(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 大石圭太, 坂口悠紀, 畑邦彦, 曽根晃一 .  ホンドタヌキの疥癬病拡大プロセスへのカメラトラップを用いたアプローチ .  日本生態学会大会講演要旨(Web)  2019年 

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    開催年月日: 2019年

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  • 大石圭太,坂口悠紀,畑邦彦,曽根晃一 .  カメラトラップ法により推測されるホンドタヌキの疥癬病感染過程. .  第74回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2018年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:琉球大学  

  • 畑邦彦,奥田絢子,高桑慎之介,曽根晃一 .  接種試験及び野外観察による輪紋葉枯病菌の宿主範囲の探索. .  第74回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2018年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:琉球大学  

  • 畑邦彦, 畠中雅之, 松浦玄樹, 藤田紘史郎, 久保慎也, 曽根晃一 .  大隅地区の木材市場に飛来する甲虫類の捕獲調査. .  第73回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2017年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:長崎ウエスレヤン大学(長崎県諫早市)  

  • 川口エリ子, 曽根晃一, 田實秀信, 畑邦彦 .  桜島におけるマツノマダラカミキリのマツノザイセンチュウ保有状況の季節変化. .  第73回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2017年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:長崎ウエスレヤン大学(長崎県諫早市)  

  • 奥田絢子, 曽根晃一, 畑邦彦 .  鹿児島県のサザンカにおける輪紋葉枯病の発生状況の季節変動. .  第73回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2017年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:長崎ウエスレヤン大学(長崎県諫早市)  

  • 曽根晃一・笠このみ・畑邦彦 .  ネコの里山への侵入 .  第72回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2016年11月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:クローバープラザ(福岡県春日市)  

  • 奥田絢子,畑邦彦,曽根晃一 .  サザンカにおける輪紋葉枯病の接種方法の検討 .  第72回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2016年11月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:クローバープラザ(福岡県春日市)  

  • 坂口悠紀・畑邦彦・曽根晃一 .  カメラトラップにより推定したホンドタヌキのハビタット利用の季節変動 .  第72回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2016年11月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:クローバープラザ(福岡県春日市)  

  • 大石圭太,兒島音衣,石場理紗,畑邦彦,曽根晃一 .  森林施業がアカネズミとヒメネズミの堅果散布に及ぼす影響 .  第127回日本森林学会大会  日本森林学会

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    開催年月日: 2016年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日大生物資源科学部  

  • 曽根晃一,大石圭太,畑邦彦 .  シギゾウムシ幼虫の脱出口がマテバシイ堅果への菌類や他の種子食性昆虫の加害に及ぼす影響 .  第127回日本森林学会大会  日本森林学会

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    開催年月日: 2016年3月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日大生物資源科学部  

  • 曽根 晃一, 大石 圭太, 畑 邦彦 .  シギゾウムシ幼虫の脱出口がマテバシイ堅果への菌類や他の種子食性昆虫の加害に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース  2016年  日本森林学会

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    開催年月日: 2016年

    記述言語:日本語  

    シギゾウムシ類の幼虫の脱出口の菌類や他の種子食性昆虫の侵入に対する影響を明らかにするため、2015年4月に、健全堅果、シイシギゾウムシが加害した堅果(虫食い堅果)、人工的に穴を開けた堅果(人工加害堅果)を林内に埋め、11月に菌類やドングリキクイムシ(キクイ)のアタックと堅果の状態を調査した。健全堅果は44%が発芽し、そのうちの約6割にキクイが侵入していた。発芽した堅果に菌類が侵入したものは見られなかった。虫食い堅果の発芽率は9%で、キクイが生息していた個体はなかった。新梢が伸長した堅果を除いて、子葉が健全な個体はほとんどなかった。人工加害堅果では67%が発芽した。発芽堅果の16%、未発芽堅果の5%でキクイの、発芽堅果の3%、未発芽堅果の8%でガ類の幼虫が確認された。キクイは頂端の割れ部のほかに、横や殻斗に覆われていた部分や人工穴から、ガの幼虫は人工穴と頂端の割れ部から堅果内部に侵入していた。人工穴の周辺では、子葉の変質や腐敗が見られた。シギゾウムシ類幼虫の脱出口は、他の種子食性昆虫や菌類の侵入の糸口となり、堅果の発芽率をさらに低下させることが明らかになった。

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  • 大石 圭太, 兒嶋 音衣, 石場 理紗, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林施業がアカネズミとヒメネズミの堅果分散に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース  2016年  日本森林学会

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    開催年月日: 2016年

    記述言語:日本語  

    日本の多くの森林で同所的に生息するアカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は貯食行動を通してブナ科の堅果分散に貢献する。そのため、林野庁で推進される針葉樹人工林の育成複層林化や広葉樹林化に対する間伐や皆伐の効果を評価するためには、これらの森林施業が野ネズミの生息状況に及ぼす影響を明らかにする必要がある。しかし、アカとヒメのモニタリングを施業前から継続した研究例はほとんどない。 2014年の大会では、2012年9月に約50%の間伐を行ったスギ人工林とこれに隣接した広葉樹林において、間伐以前から実施したアカとヒメの標識再捕調査、ラジオテレメトリー法による追跡調査、貯食行動調査をもとに、施業直後の著しい影響とその後の個体数の回復、間伐で生じた残渣のネズミに対する誘引効果を報告した。これとは別の林分で2013年に皆伐、2015年に下刈りと植栽が行われ、間伐林分と同様、施業前後でアカとヒメのモニタリングを実施した。本大会では、アカとヒメの生息状況や貯食行動に対する間伐と皆伐施業の効果を比較し、森林施業がネズミの堅果分散に及ぼす影響を考察する。

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  • 兒島音衣,石場理紗,大石圭太,畑邦彦,曽根晃一 .  皆伐が森林性野ネズミApodemus speciosusとA. argenteusに与える影響と生息地利用の変化. .  第71回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2015年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:ホルトホール大分  

  • 大石圭太,河邊弘太郎,田浦悟,畑邦彦,曽根晃一 .  アカネズミの行動圏の親子間およびペア間の空間配置. .  第71回九州森林学会大会  九州森林学会

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    開催年月日: 2015年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:ホルトホール大分  

  • 大石圭太, 河邊弘太郎, 田浦悟, 畑邦彦, 曽根晃一 .  アカネズミの行動圏の親子間空間配置と貯食堅果の行方 .  日本生態学会大会講演要旨(Web)  2015年 

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    開催年月日: 2015年

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  • 浜田大輔, 曽根晃一, 畑邦彦 .  霧島えびの高原における高木性樹種実生に対するニホンジカと林床環境の影響 .  日本生態学会大会講演要旨(Web)  2014年 

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    開催年月日: 2014年

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  • 大石 圭太, 水田 裕一, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  間伐施業がアカネズミとヒメネズミの生息状況に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース  2014年  日本森林学会

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    開催年月日: 2014年

    記述言語:日本語  

    日本の多くの森林で同所的に生息するアカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は、貯食行動を通して、ブナ科堅果の分散に貢献する。そのため、林野庁により推進されている針葉樹人工林の育成複層林化や広葉樹林化への貢献が期待される。間伐施業は、林床の光環境を改善することで、広葉樹の発芽・定着を促すと同時に、野ネズミの生息に対しても影響を及ぼすと考えられる。そのため、広葉樹林化に対する間伐の効果を評価するためには、間伐が野ネズミの生息状況に及ぼす影響を明らかにする必要がある。そこで本研究では、2009年12月よりアカとヒメの標識再捕調査、2012年4月よりラジオテレメトリー法による追跡調査を継続している林分(53年生のスギ人工林とその周辺の広葉樹林および針広混交林で構成)の一部(スギ人工林)で、2012年9月に約50%の間伐を実施し、その前後でアカとヒメの生息状況を比較した。その結果、間伐は、施業直後にはアカとヒメに対して著しい影響を及ぼすが、その効果は一時的で、数ヶ月後には個体数が回復し始めること、間伐で生じた残渣がネズミの隠れ場所として機能することが明らかとなった。

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  • 大石圭太, 河邊弘太郎, 田浦悟, 畑邦彦, 曽根晃一 .  マイクロサテライトマーカーを用いたアカネズミとヒメネズミの遺伝空間パターンの解明 .  日本生態学会大会講演要旨(Web)  2014年 

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    開催年月日: 2014年

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  • 曽根 晃一, 宮田 晃志, 松尾 俊幸, 大久保 恵介, 畑 邦彦 .  桜島におけるマツ材線虫病の変遷とそれに係る要因 .  日本森林学会大会発表データベース  2014年  日本森林学会

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    開催年月日: 2014年

    記述言語:日本語  

    1994年に8年ぶりに発生した桜島のマツ材線虫病は、その発生から終息までを、1994-1998年の侵入・定着期、1999-2002年の拡大期、2003-2005年のピーク期、2006-2009年の減退期、2010年以降の終息期の5つのステージに分けることができる。被害発生当初は大径木のみが枯死していたが、多くの大径木が枯死した2006年以降は小径木や低木へ被害は移行した。1997年以降島内のクロマツ林でカミキリの生息状況やセンチュウ保有状況等を継続して調査した結果、カミキリの生息数(トラップによる捕獲数)、センチュウ保有率、保有センチュウ数の変化が、被害の経過と一致していた。また、拡大期に比べ終息期には、センチュウの病原性が著しく低下していた。大径木に比べ、減退期以降被害の中心となった小径木ではカミキリの生存率が低かった。各種の防除は、カミキリの生息数の減少に著しい効果は認められなかった。降灰は後食を阻害しなかったが、火山灰はカミキリの生存に悪影響を与えていると考えられた。これらの結果をもとに、桜島におけるマツ材線虫病の推移にかかる要因について考察する。

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  • 大石圭太, 熊原典之, 畑邦彦, 曽根晃一 .  種子散布におけるホンドタヌキのため糞場の役割 .  日本生態学会大会講演要旨集  2013年 

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    開催年月日: 2013年

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  • 大石 圭太, 村田 修治郎, 河邊 弘太郎, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島県大隅半島におけるアカネズミとヒメネズミの遺伝的多様性 .  日本森林学会大会発表データベース  2013年  日本森林学会

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    開催年月日: 2013年

    記述言語:日本語  

    アカネズミ(以下、アカ)とヒメネズミ(以下、ヒメ)は、日本のほぼ全域に分布しており、島の接続・分断の歴史と系統発生地理の関係を評価するmodel speciesとして用いられる。本研究では、鹿児島県大隅半島にてサンプリングしたアカ17個体とヒメ19個体のミトコンドリアDNAのD-loop領域の塩基配列(213 bp)を決定した。その結果、アカ、ヒメともに、13種類のハプロタイプが確認され、そのいずれもGenBankに登録されている他地域から検出されたハプロタイプ(アカ:北海道1種類、本州5種類;ヒメ:本州13種類)と一致しなかった。また、今回の鹿児島と他地域のハプロタイプからNJ法により系統樹を描いたところ、アカは明確な系統の分岐がみられなかったのに対して、ヒメは今回の19個体中15個体が本州の系統とは明らかに異なる固有のクラスターに属した。このようなアカとヒメの違いは、アカよりもヒメの方が高地を好み、陸地の分断の影響を受けやすかったことが関係していると考えられる。大会では、サンプル数を増やし、さらに詳細な解析結果と合わせて発表する。

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  • 仲野 翔太, 霜村 典宏, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  遷移段階の異なる森林土壌で生育させたクロマツ実生およびマテバシイ実生の成長量と菌根化率 .  日本森林学会大会発表データベース  2013年  日本森林学会

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    開催年月日: 2013年

    記述言語:日本語  

    鹿児島県桜島には火山噴火の影響により遷移段階の異なる森林が成立している.これらの森林では,土壌の栄養条件や生息する菌根菌相が異なっていると考えられ,それが植生の違い,ひいては植生遷移の進行に関係していると考えられる.そこで,本研究では桜島島内のクロマツ林とマテバシイ林から採取した土壌およびそれらを滅菌した土壌でクロマツとマテバシイの実生を生育させ,菌根形成と実生の成長量を比較した.滅菌土壌ではクロマツ実生,マテバシイ実生とも菌根は形成されなかった。非滅菌土壌では,クロマツ実生の菌根化率はマテバシイ林の土壌よりもクロマツ林の土壌の方が高かったが,マテバシイ実生では有意差はなかった.クロマツ実生の成長量は滅菌土壌ではクロマツ林の土壌よりマテバシイ林の土壌の方が大きく,前者は貧栄養であると考えられた.一方,非滅菌土壌では成長量が同等であり,これは菌根による成長促進の影響と考えられた.マテバシイ実生の成長量はクロマツ林の土壌でも低いということはなかったが,これは,マテバシイ実生は堅果を付けており,成長の初期においては菌根形成よりも堅果からの栄養分供給の影響を強く受けているからだと考えられた.

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  • 大石圭太, 中村麻美, 吉村和徳, 畑邦彦, 曽根晃一 .  種子食性野ネズミの行動圏特性と堅果運搬能力 .  日本森林学会大会学術講演集(CD-ROM)  2012年 

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    開催年月日: 2012年

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  • 中村麻美, 吉村和徳, 大石圭太, 畑邦彦, 曽根晃一 .  南九州におけるヒメネズミの貯食活動の実態 .  日本森林学会大会学術講演集(CD-ROM)  2012年  日本森林学会

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    開催年月日: 2012年

    記述言語:日本語  

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  • 畑邦彦, 中島彩夏, 田中拓也, 曽根晃一 .  マツ針葉の主要な菌Lophodermium pinastriの生息密度はどのように把握すべきか? .  日本菌学会大会講演要旨集  2012年 

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    開催年月日: 2012年

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  • 曽根晃一, 大久保恵介, 松尾俊幸, 畑邦彦 .  桜島のクロマツ小径木林における枯損木の発生パターン .  日本森林学会大会学術講演集(CD-ROM)  2012年  日本森林学会

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    開催年月日: 2012年

    記述言語:日本語  

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  • 曽根 晃一, 中村 麻美, 平田 令子, 高松 希望, 畑 邦彦 .  森林性野ネズミは種子散布者?それとも種子捕食者?:12年間に生産されたドングリの生命表解析より .  日本森林学会大会発表データベース  2011年  日本森林学会

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    開催年月日: 2011年

    記述言語:日本語  

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  • 中村 麻美, 平田 令子, 兼子 伸吾, 井鷺 裕司, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  遺伝解析を用いたマテバシイの種子散布距離の評価 .  日本森林学会大会発表データベース  2011年  日本森林学会

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    開催年月日: 2011年

    記述言語:日本語  

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  • 曽根 晃一, 大久保 恵介, 松尾 俊幸, 畑 邦彦 .  桜島のクロマツ小径木林における枯損木の発生パターン .  日本森林学会大会発表データベース  2011年  日本森林学会

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    開催年月日: 2011年

    記述言語:日本語  

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  • 中村 麻美, 吉村 和徳, 大石 圭太, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  南九州におけるヒメネズミの貯食活動の実態 .  日本森林学会大会発表データベース  2011年  日本森林学会

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    開催年月日: 2011年

    記述言語:日本語  

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  • 中村 麻美, 新垣 拓也, 大石 圭太, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミの貯食活動の特性:貯食者による貯食の回収 .  日本森林学会大会発表データベース  2010年  日本森林学会

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    開催年月日: 2010年

    記述言語:日本語  

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  • 平田令子, 平井周作, 中川寛子, 畑邦彦, 曽根晃一, 伊藤哲 .  暖温帯域におけるシロハラの種子散布者としての働き .  日本生態学会大会講演要旨集  2010年 

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    開催年月日: 2010年

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  • 中村麻美, 平田令子, 井鷺裕司, 畑邦彦, 曽根晃一 .  スギ人工林内で生育するマテバシイ稚樹はどこからやってきたのか? .  日本生態学会大会講演要旨集  2010年 

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    開催年月日: 2010年

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  • 曽根 晃一, 大久保 恵介, 林崎 泰, 畑 邦彦 .  桜島におけるクロマツ小径木生育地におけるマツノマダラカミキリ成虫の個体群生態 .  日本森林学会大会発表データベース  2010年  日本森林学会

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    開催年月日: 2010年

    記述言語:日本語  

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  • 畑 邦彦, 藤 香, 曽根 晃一 .  鹿児島県のマテバシイ生葉における裏黒点病の発生状況 .  日本菌学会大会講演要旨集  2010年  日本菌学会

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    開催年月日: 2010年

    記述言語:日本語  

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  • 中村 麻美, 平田 令子, 渕上 未来, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミの貯食の空間配置戦略 .  日本森林学会大会発表データベース  2009年  日本森林学会

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    開催年月日: 2009年

    記述言語:日本語  

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  • 平田令子, 平井周作, 畑邦彦, 曽根晃一 .  ムクドリの就塒行動と果実採食 .  日本鳥学会大会講演要旨集  2009年 

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    開催年月日: 2009年

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  • 曽根 晃一, 林崎 泰, 大久保 恵介, 畑 邦彦 .  マツノマダラカミキリのクロマツ小径木での繁殖成功 .  日本森林学会大会発表データベース  2009年  日本森林学会

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    開催年月日: 2009年

    記述言語:日本語  

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  • 後藤 秀章, 臼井 陽介, 川口 エリ子, 濱口 京子, 畑 邦彦 .  カシノナガキクイムシの2つの個体群の九州における分布の現況 .  日本森林学会大会発表データベース  2009年  日本森林学会

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    開催年月日: 2009年

    記述言語:日本語  

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  • 安部 布樹子, 畑邦 彦, 曽根 晃一 .  E305 ヤシオオオサゾウムシの幼虫に対するスタイナーネマ属センチュウの反応 .  日本応用動物昆虫学会大会講演要旨  2008年3月  日本応用動物昆虫学会

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    開催年月日: 2008年3月

    記述言語:日本語  

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  • 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  黒色真菌<I>Aureobasidium pullulans</I>のマツ死葉への侵入に及ぼす内生菌<I>Lophodermium pinastri</I>先行感染の影響 ―落葉菌の相互作用のリターバッグ法を用いた検証― .  日本菌学会大会講演要旨集  2008年  日本菌学会

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    開催年月日: 2008年

    記述言語:日本語  

    葉面菌や内生菌といった生葉の常在菌には,落葉後すぐに消失せずに初期落葉菌群集の中で重要な位置を占めるものがあるが,それらの菌の野外における相互作用は必ずしも明確になっていない.そこで,今回はマツ針葉の葉面菌として知られる黒色真菌<I>Aureobasidium pullulans</I>の落葉への侵入・定着に対してマツ針葉の主要な内生菌<I>Lophodermium pinastri</I>が実際に影響を及ぼすのか,リターバッグ法を用いて検証した.<BR> 健全なクロマツ当年生・1年生針葉およびアカマツ当年生針葉を約1cmの断片に切断し,(1)無処理,(2)オートクレーブ滅菌,(3)オートクレーブ滅菌後<I>L. pinastri</I>を培地上で感染,のいずれかの処理を施した.2003年2月14日,鹿児島大学演習林桜島溶岩実験場のクロマツ林と同高隈演習林のアカマツ林に,100片の針葉断片を入れたリターバッグを各処理区5つずつ設置した.1週間後,1ヵ月後,18ヵ月後にリターバッグあたり10片ずつ針葉断片を回収し,エタノール1分間→過酸化水素水1分間→エタノール1分間の表面殺菌処理後2%麦芽エキス寒天培地上で培養して各断片に<I>A. pullulans</I>と<I>L. pinastri</I>が定着しているか確認した.<BR> 1ヵ月後の段階で,<I>A. pullulans</I>は処理区によっては分離率50%程度に達していたが,この時点で<I>L. pinastri</I>感染処理区における<I>A. pullulans</I>の分離率は概ね他の処理区に比べて顕著に低く,<I>A. pullulans</I>の落葉への侵入は<I>L. pinastri</I>によって妨げられることが示された.18ヶ月後,<I>A. pullulans</I>は高隈では完全に消失していたが,桜島ではある程度残存していた.ここでも感染処理区では分離率が低く,本菌では落葉直後の侵入成功率がかなり後の時期の定着率にまで影響を残していることが示唆された.

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  • 栄村奈緒子, 栄村奈緒子, 川上和人, 出口智広, 畑邦彦, 曽根晃一 .  小笠原諸島聟島の陸鳥2種の種子散布 .  日本鳥学会大会講演要旨集  2008年 

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    開催年月日: 2008年

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  • 平田 令子, 平井 周作, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島大学構内におけるヒヨドリによる種子散布 .  日本森林学会大会発表データベース  2008年  日本森林学会

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    開催年月日: 2008年

    記述言語:日本語  

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  • 曽根 晃一, 岩永 裕, 畑 邦彦 .  Beauveria bassianaによるマツノマダラカミキリ成虫感染のクロマツ枯損防止効果 .  日本森林学会大会発表データベース  2008年  日本森林学会

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    開催年月日: 2008年

    記述言語:日本語  

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  • 中村 麻美, 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  鹿児島県の常緑広葉樹林における森林性野ネズミの個体群動態 .  日本森林学会大会発表データベース  2008年  日本森林学会

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    開催年月日: 2008年

    記述言語:日本語  

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  • 安部 布樹子, 曽根 晃一, 畑 邦彦 .  カナリーヤシ樹冠部の動物相 .  日本森林学会大会発表データベース  2008年  日本森林学会

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    開催年月日: 2008年

    記述言語:日本語  

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  • 安部 布樹子, Long PhanKe, 二井 一禎, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  D309 Steinernema属線虫のヤシオオオサゾウムシに対する殺虫効果 .  日本応用動物昆虫学会大会講演要旨  2007年3月  日本応用動物昆虫学会

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    開催年月日: 2007年3月

    記述言語:日本語  

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  • 曽根 晃一, 中野 寛之, 永野 真一郎, 畑 邦彦, 森田 茂 .  桜島におけるMEP-MC剤の散布がマツノマダラカミキリ個体群に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース  2007年  日本森林学会

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    開催年月日: 2007年

    記述言語:日本語  

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  • 畑 邦彦, 佐々木 亮二, 曽根 晃一 .  鹿児島県のクロマツ海岸林におけるマツ針葉の内生菌<I>Lophodermium</I> <I>pinastri</I>の生葉および落葉における出現傾向 .  日本菌学会大会講演要旨集  2007年  日本菌学会

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    開催年月日: 2007年

    記述言語:日本語  

    マツ葉ふるい病菌<I>Lophodermium</I> <I>pinastri</I>は,一方でマツ針葉の最も重要な内生菌としても世界的に報告されている。今回は本菌の生葉における感染状況を決定する要因の一つとして,落葉上における本菌の出現状況に着目し,両者の調査を行った。試料は鹿児島県内五ヶ所のクロマツ海岸林より採取した。阿久根と佐多は小さな公園内の孤立した小林分,大崎と吹上は大規模なクロマツ防風林の一部,桜島は溶岩上の大規模なクロマツ林の一部である。生葉の採取は2006年8月7・9日,10月19・23日に行った。各採取地から健全なクロマツを5個体選び,各個体から当年葉・一年葉を5本ずつ採取した。採取した針葉は70%エタノール・15%過酸化水素水・70%エタノール各1分間の表面殺菌を施し,2%麦芽エキス寒天培地上で培養後,出現した<I>L</I>. <I>pinastri</I>の分離率を求めた。一方,落葉は8月7・9日に生葉を採取した個体下から各50本採取し,実体顕微鏡下で子嚢盤と帯線を観察,記録した。生葉における<I>L</I>. <I>pinastri</I>の分離率は,当年葉においては全ての調査地・調査月において0%~ごく低頻度であったが,1年葉では調査地・調査月によって大きく異なり,10月のみ分離された佐多と阿久根,8・10月とも同程度分離された大崎と吹上,8月は20%程度,10月は100%近かった桜島と3つのパターンが見られた。落葉において,子嚢盤と帯線の出現率は桜島が他を圧して高かった。両者の関係については,落葉における子嚢盤の出現率と生葉における10月の分離率,落葉における帯線の出現率と生葉における8月と10月の分離率の差に有意な相関があった。すなわち,<I>L</I>. <I>pinastri</I>の落葉上の出現状況は生葉における感染状況に時間遅れの影響を及ぼしていた。

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  • 畑 邦彦, 大楠 美佐子, 川本 進, 曽根 晃一 .  森林性二形性真菌の培養形態 .  日本菌学会大会講演要旨集  2006年  日本菌学会

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    開催年月日: 2006年

    記述言語:日本語  

    菌糸と酵母の両形態を持つ二形性真菌は,様々な分類群,生態群中に存在する。森林性の真菌類におけるこの二形性の意義を探るため,異なる分類群,生態群に属する二形性真菌,とりわけ甲虫類の共生菌と黒色真菌に着目して培養形態の観察を行った。<BR> 材料として,ヤチダモノナガキクイムシの共生菌<I>Hormoascus</I> sp.,カシノナガキクイムシと共生するナラ類集団枯損の病原菌<I>Raffaelea quercivora</I>,マツ枯死葉より分離した黒色真菌<I>Aureobasidium</I> sp.,カシノナガキクイムシ坑道より分離した黒色真菌<I>Rhinocladiella</I> sp.,マツ枯死材由来の青変菌<I>Ophiostoma minus</I>を用いた。培地として,ポテトデキストロース寒天培地及び液体培地,YPG(1%酵母エキス,1%ペプトン,1%グルコース)寒天培地及び液体培地,2%麦芽エキス寒天培地及び液体培地を用いた。各供試菌株は20&deg;Cで12日間培養し(液体培地は100rpmで振盪培養),ノマルスキー型微分干渉顕微鏡により観察を行った。<BR> その結果,<I>Hormoascus</I> sp. は液体培地ではほぼ酵母だったが,寒天培地では菌糸もかなり出現した。<I>Aureobasidium</I> sp. ,<I>R. quercivora</I>,<I>O. minus</I>は基本的には菌糸で生育したが,液体培地では酵母も出現した。特に後二者では酵母が比較的容易に出現した。<I>Rhinocladiella</I> sp. は専ら菌糸で生育し,酵母は出現しなかった。このように,寒天培地か液体培地かという基質の物理的な性質がこれら二形性真菌の形態形成に重要な意味を持つと考えられた。また,昆虫と密接な関わりを持つ三種では酵母が比較的出現しやすいなど、供試菌の分類や生態も二形性と関係がある可能性が示唆された。

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  • 平田 令子, 高松 希望, 渕上 未来, 中村 麻美, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  森林性野ネズミによるスギ人工林への種子散布 .  日本森林学会大会発表データベース  2006年  日本森林学会

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    開催年月日: 2006年

    記述言語:日本語  

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  • 曽根 晃一, 永野 真一朗, 中野 寛之, 畑 邦彦, 森田 茂 .  桜島におけるMEP-MC剤の空中散布がマツノマダラカミキリ個体群に及ぼす影響 .  日本森林学会大会発表データベース  2006年  日本森林学会

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    開催年月日: 2006年

    記述言語:日本語  

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  • 平田令子・高松希望・畑邦彦・曽根晃一 .  森林性野ネズミによる種子散布-マテバシイのドングリの追跡調査- .  第60回日本林学会九州支部大会  第60回日本林学会九州支部大会

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    開催年月日: 2004年10月

    記述言語:日本語  

    開催地:鹿児島  

    国内学会

  • 清久幸恵・畑邦彦・曽根晃一・小泉透 .  阿久根大島におけるマゲシカ個体群の群れの構成及び分布様式 .  第60回日本林学会九州支部大会  第60回日本林学会九州支部大会

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    開催年月日: 2004年10月

    記述言語:日本語  

    開催地:鹿児島  

    国内学会

  • 安部布樹子・畑邦彦・曽根晃一 .  ヤシオオオサゾウムシの繁殖活動 .  第60回日本林学会九州支部大会  第60回日本林学会九州支部大会

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    開催年月日: 2004年10月

    記述言語:日本語  

    開催地:鹿児島  

    国内学会

  • 永野真一朗・畑邦彦・曽根晃一 .  マツノマダラカミキリのマツノザイセンチュウ保持状況とそれに影響する要因 .  第60回日本林学会九州支部大会  第60回日本林学会九州支部大会

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    開催年月日: 2004年10月

    記述言語:日本語  

    開催地:鹿児島  

    国内学会

  • 畑邦彦・松尾武文・曽根晃一 .  桜島のクロマツ実生における共生菌相??菌根菌 .  第60回日本林学会九州支部大会  第60回日本林学会九州支部大会

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    開催年月日: 2004年10月

    記述言語:日本語  

    開催地:鹿児島  

    国内学会

  • 平田 令子, 畑 邦彦, 曽根 晃一 .  スギ人工林における鳥散布シードレイン .  日本林学会大会発表データベース  2004年  日本森林学会

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    開催年月日: 2004年

    針葉樹林の針広混交林化は、生物の種の保全にとって重要であると考えられている。鳥類は様々な種の種子を散布することが知られており、混交林化に対して種子散布者として貢献すると考えられる。しかし、これまでの研究は主に広葉樹林内で行われたものであることから、針葉樹林内の種子の散布パターンについては明らかではない。本研究では針葉樹林内における鳥類による種子の散布パターンから、人工林への広葉樹の侵入に果たす鳥類の役割を推測した。 方法.調査は鹿児島大学農学部附属高隈演習林の4林班内で行った。2002年9月に南東向き斜面上にある45年生のスギ人工林とその北側に隣接する広葉樹林内に、両林分を含むように約1haのプロットを設定した。2002年9月20日に、10m間隔で、受け口0.5_m2_のシードトラップをスギ林内に89個、広葉樹林内に31個、受け口が地上から1mの高さになるように設置した。2002年10月24日から2003年2月21日まで、一月ごとにシードトラップ内に落下した種子を回収し、種ごとの個数を記録した。今回記録した種子は、木本植物で、直径が1mm以上、顕微鏡下で健全と判断できたもので、虫食いやしいななどは除いた。また、回収した種子のうち、果皮がなく種子だけになっているものは鳥類が散布した種子と考えられるので、ここでは「鳥散布種子」とする。さらに、果皮がそのまま残っているものは、親木からシードトラップへ直接落下したものと考えられるので、ここでは「自然落下種子」とする。 結果および考察.シードトラップ内には合計99種の種子が散布された。そのうち草本とつる植物を除いて、鳥被食散布型の種子は29種で、重力散布型の種子は3種であった。最も多く回収されたのはヤブニッケイであった。ヤブニッケイの自然落下種子は広葉樹林内とその周辺にしか散布されなく、スギ林内への散布は最大でも10mまでであった。このことから、鳥類による散布がなくても広葉樹林内とその周囲だけに限って、自然落下で散布が可能であると言える。一方、鳥散布種子は自然落下で届く範囲に限らず、スギ林内へも散布されていた。鳥散布種子のスギ林内への散布は全体の約20%と数は少なかったが、スギ林内に設置したシードトラップの57%に散布されていたことから、スギ林内の全体にわたって広く散布されたことが分かる。 イイギリは自然落下種子を回収することができなかったことから、広葉樹林内に親木が存在しないと推測された。スギ林内へ散布された鳥散布種子は全体の17%であったが、スギ林内に設置したシードトラップの約57%に散布されていたことから、ヤブニッケイと同様に幅広く分布していることが分かる。また、これらの、イイギリの種子は隣接する広葉樹林からではなく調査地の外から鳥類によって持ち込まれたものであると考えられる。 シイおよびマテバシイの自然落下種子も広葉樹林内とその周辺にしか散布されていなかった。スギ林内への散布はシイで3.5%、マテバシイで1.6%と非常に少なく、自然落下だけでスギ林内へ散布されるのは難しいと考えられる。ただし、シイの場合、広葉樹林から約30m離れた場所にまで落下していた。今回の調査だけでは、動物による散布種子の分布に関しては分からなかったが、これらは、種子食性の鳥類によって散布された可能性がある。 以上のことから、鳥類は、多くの種の種子を多数スギ林内に散布し、それらの種子源は隣接広葉樹林内に限らず、調査地外からも持ち込むということが分かった。したがって、スギ人工林の針広混交林化に対して、鳥類は種子散布者として貢献すると考えられる。

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  • 高尾 悦子, 曽根 晃一, 畑 邦彦, 佐藤 嘉一, 中村 克典 .  桜島のマツ材線虫病:被害拡大のメカニズムについての一考察 .  日本林学会大会発表データベース  2004年  日本森林学会

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    開催年月日: 2004年

    鹿児島県桜島では1994年に新たにマツ材線虫病の被害が確認されて以降、急激に被害地域が拡大し、それにともなってクロマツ枯損量も2万立米にせまっている。島内での急激な被害の拡大もメカニズムを明らかにするために、2002年と2003年に、島内の被害歴と被害程度の異なる3つのクロマツ林分で、マツノマダラカミキリの成虫の標識再捕調査を実施した。いずれの年も、生け捕り用に改良したサンケイ式昆虫誘引器15器または10器を、10mから20m間隔で高さ5mから12mのクロマツの枝に吊し、成虫か捕獲できなくなるまで、毎週2回ずつトラップをチェックした。捕獲した成虫は上翅にペンキで番号を付け、捕獲したクロマツの樹幹または新梢に放逐した。誘引剤のエタノールとα_-_ピネンは2週間おきに交換した。<BR> 総捕獲頭数は、被害が非常に激しく、林冠が疎開していた林分(黒神溶岩)でトラップあたり焼く20頭で、他の中程度の被害発生林分(碩原)とほとんど被害が発生していない林分(湯の平)のトラップあたり10頭より多かった。捕獲数は、ギャップや林道に面したトラップで多かった。再捕率は碩原が0.078、黒神溶岩が0.0035、湯の平が0.012で、碩原が最も高く、碩原で捕獲された成虫は、他の場所で捕獲された成虫に比べ、移動・分散性が低いのではないかと考えられた。放逐後の成虫の行動も調査地間で差が見られた。捕獲数が多く、林冠が疎開していた黒神溶岩では、成虫は樹幹を活発に上部へ移動し、飛び去る個体も多く観察された。一方、林冠の疎開度は低く、再捕率が高かった碩原では、放逐個体は樹幹や新梢で静止していく場合が多かった。これらのことから、被害が進行し、林冠の疎開度や成虫の生息密度があるレベル以上になると、成虫の移動・分散制が増し、被害地が急激に拡大する可能性が考えられた。

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  • 曽根 晃一, 高松 希望, 畑 邦彦 .  森林性野ネズミの野外での採餌行動のモニタリング .  日本林学会大会発表データベース  2004年  日本森林学会

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    開催年月日: 2004年

    2002年12月から2003年9月までの期間、鹿児島大学農学部附属高隈演習林(鹿児島県垂水市)第4林班のマテバシイが優占する常緑広葉樹林において、赤外線感知型センサーを内蔵したカメラを設置し、野ネズミやその他の野生鳥獣の撮影を行った。<BR> 調査期間中全部で399枚の写真が撮影された。そのうち、野ネズミ(アカネズミとヒメネズミ)を撮影したものが265枚と約6割を占めた。野ネズミの写真は、大部分がアカネズミのものであった。撮影時刻の解析から、アカネズミは日没直後から採餌行動を開始し、数時間後に採餌のピークを示し、その後は採餌行動は次第に減少していくことが明らかになった。採餌時刻は、天候やリターの状態に左右され、雨が降ってリターが湿っている夜は、乾いている夜より採餌行動の開始と終了時刻が遅かった。また、一度餌があることがわかると、短期間に繰り返し餌を持ち去る様子が撮影された。しかし、全てのドングリを持ち去った後も、数回ドングリのあった場所を訪問し、彼らの餌量に対するサーベイは不完全であると考えられた。<BR> 野ネズミのほかに、イノシシ、タヌキ、アナグマ、テン、ノウサギ、ノネコ、コウモリ、コシジロヤマドリ、オオアカゲラ、コジュケイ、カケス、シロハラ、ドバト、クロジ、ガ、スズメバチ、サワガニが撮影された。

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  • 畑 邦彦, 川俣 光一, 曽根 晃一 .  マテバシイ当年生実生の枯死に伴う内部菌相の変化 .  日本林学会大会発表データベース  2004年  日本森林学会

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    開催年月日: 2004年

    I. はじめに<BR> 内生菌とは、生きた植物の健全な組織内に無病徴で存在している菌のことであるが、通常、健全な植物は組織の中に内生菌を常在させていることが知られている。内生菌の生態的な特性の一つを推測し得る事例として、宿主が健全なうちは組織内で潜在しているが、宿主組織が衰弱、枯死すると急速に成長し、場合によっては子実体まで形成するケースがしばしば報告されている。このように、宿主の枯死前後は、内生菌の生態を考える上で、一つのポイントとなるステージと言える。<BR> そこで、本研究においては、マテバシイの当年生実生を用いて、宿主が枯死した直後の組織内部の菌相を枯死前の健全な宿主における内生菌相と比較することにより、枯死前後における組織内部の菌相の変化を明らかにすることを目的に調査を行った。そのため、まずマテバシイの当年生実生を採取して一部を健全個体の内生菌相の調査に供すると共に、残りを条件の異なるプロットに植栽し、次にそこで枯死した実生を枯死個体の内部菌相の調査に供するという手順で調査を行った。<BR>_II_. 材料と方法<BR> 調査は桜島の北岳北西斜面中腹と鹿児島大学附属高隈演習林の広葉樹林で行った。実生の採取は桜島の調査地で行った。一方、桜島では周囲と比べて比較的明るいギャップ下(以下桜明)と密な樹冠下で比較的暗い場所(以下桜暗)の二ヶ所、高隈では樹冠下一ヶ所(明るさは桜暗と同程度)の計三ヶ所に植栽用プロットを設置した。<BR> 2002年8月6日及び10月17日に桜島の調査地付近でマテバシイ当年生実生を採取した。8月6日に採取した実生は、13本を健全実生の内生菌相の調査に供し、残りはその日のうちに桜明、桜暗、高隈の各プロットに20本ずつ植栽した。10月17日に採取した実生は、20本を健全実生の内生菌相の調査に供し、残りはやはりその日のうちに桜暗と高隈に20本ずつ植栽した。植栽後、実生の枯死経過を1_から_2週間に1回、二ヶ月間観察した。この期間に枯死した実生は研究室に持ち帰り、その内部菌相を調べた。<BR> 菌相調査に供試した実生は、葉身部、葉柄、茎の地上部、茎の地下部、根の各部位に分け、70%エタノール1分間、15%過酸化水素水15分間、70%エタノール1分間の連続処理による表面殺菌を施した後、長さ約2mm(葉身部は2x2mm)の断片を切り出した。その断片を2%麦芽エキス寒天培地に置床して培養し、培地上に伸長してきた菌の分離、同定を行った。<BR>_III_. 結果と考察<BR> 健全実生、枯死実生とも、分離された菌は共通のものが多く、<I>Colletotrichum gloeosporioides</I>や<I>Phomopsis</I> sp. といった菌はどちらでも比較的高頻度で分離された。このことは、枯死直後の時期においてもやはり内生菌が引き続き植物組織内では重要な位置にあることを意味する。ただし、枯死個体では<I>Pestalotiopsis</I> sp. など健全実生ではほとんど出現しない菌も分離され、枯死に伴ってそれまでは侵入できなかった菌も入り込んでくることが示されている。<BR> 一方、枯死実生では死因(乾燥、立枯病、衰弱)、時期(8/6、10/17)、プロット(桜明、桜暗、高隈)の違いに関わらず菌の分離頻度が健全実生に比べて顕著に高くなっており、特に<I>C. gloeosporioides</I>の分離頻度の増加が目立った。すなわち、内生菌の中で宿主の枯死に伴って顕著に宿主内で成長するものが存在することが今回のケースでも示された。死因等の違いに関わらず同様な変化が認められたことから、宿主の死に際しての内生菌相のこの変化は、副次的な要因ではなく宿主の死そのものに伴う内生菌の反応と考えられる。なお、<I>Colletotrichum</I>属の菌については、宿主組織を人工的に衰弱させることによって急速に子実体を形成させる技術が知られており、今回の結果と符合する。多くの植物病害の病原菌として知られる。本属菌であるが、あるいは本来こういった「宿主に内生→宿主の衰弱に伴い急速に成長」という生活史戦略を取る菌なのかもしれない。

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  • 高尾 悦子, 丸田 恭平, 曽根 晃一, 畑 邦彦, 佐藤 嘉一, 中村 克典 .  マツノマダラカミキリの生息数調査 .  日本林学会大会発表データベース  2003年  日本森林学会

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    開催年月日: 2003年

    1.はじめに鹿児島県桜島では、マツ材線虫病による被害は周囲に比べてごく少なく、集団的な枯損はほとんど見られなかった。しかし、被害は1997年から急激に増加し、2000年以降全島に拡大してきている。桜島で行われた生け捕り型トラップによる調査から、マツノマダラカミキリ(以下、カミキリ)の捕獲数とトラップ周辺のマツの枯損程度には関係があることが示唆されている。そこで今回、カミキリの標識再捕調査を行い、カミキリの生息個体数の推定を試みるとともに、マツの枯損状況との関係について検討した。2.方法桜島東部に位置し、クロマツの優占する溶岩台地である黒神溶岩内のクロマツ林分を調査地に設定した。面積約1haのこの林分内に調査開始時に生育していたクロマツは367本であったが、10月9日の時点で約5割の189本が枯死していた。2002年5月23日に、生け獲り型に改良したサンケイ式昆虫誘引器を15器は林分内、8器は林外の道路沿いに、約4__から__9mの高さに設置した。調査はトラップの設置後9月19日まで毎週2回、その後10月9日まで毎週1回行った。誘引剤の補充は隔週で行った。毎回の調査では、捕獲されたカミキリを回収し、個体識別をするため、上翅に4色のペンキを用いて標識を行った。標識後、カミキリは捕獲されたトラップが設置されていたマツの幹や枝に放した。3.結果今回の調査で、カミキリは5月27日に初めて捕獲され、9月19日に最後の個体が捕獲された。捕獲のピークは6月中旬であった。これは、同年の他の調査における桜島島内のカミキリの捕獲パターンとほぼ一致していた。標識されたカミキリは総計436個体であったが、再捕獲されたものは2個体だった。そのうち、林内に設置したトラップで捕獲されたカミキリは254個体で、再捕獲は1個体のみであった。各捕獲日におけるトラップ当りの捕獲数の平均値と平均こみあい度の関係からカミキリの成虫個体群の空間分布を解析したところ、調査地に生息するカミキリは林内、林外共に個体単位で集中的に分布していた。4.考察空間分布の解析結果より、カミキリの集中分布が示されたが、実際に捕獲されたカミキリ個体数はトラップ毎に差があった。カミキリは、高い木や開けた場所に位置する木に設置したトラップで多数捕獲された。これは、カミキリの行動様式と関係があると思われる。カミキリが多く捕獲されたトラップ周辺では枯損が激しい傾向が見られ、トラップによる捕獲状況と周辺に生育するマツの枯損状況との関係を裏付けるデータの一つと考えられた。今回、再捕率が非常に低かった原因としては、カミキリの移動が極めて活発であったという可能性と、生息個体数が極めて多かったという可能性が挙げられる。カミキリの移動に関しては、調査時に放したカミキリが遠方まで飛翔する様子が何度も目撃されたため、実際にカミキリは活発に活動を行っていると思われる。一方、今回の再捕率のレベルは移動力の高さのみを原因にするには低すぎるようにも思われる。即ち、極めて高い個体数がこの林分に生息しているという可能性も無視できない。もし、実際にこの再捕率の低さが個体数の高さを意味するならば、現在桜島で進行している急激な被害の拡大を説明できるかもしれない。捕獲数と再捕率から単純な試算をしてみると、調査地には約5万個体ものカミキリが生息していた計算になる。この林分における今年度の枯死本数と、カミキリの集中分布傾向を考えれば、予想外に多数のカミキリ個体が1本のクロマツの枯死に関与しているのかもしれない。いずれにせよ、カミキリの生息数調査は、マツ材線虫病によるマツ枯れ被害の動向を知る上で大変重要であり、今後も被害の拡大が懸念される桜島においては調査の継続が必要であると考えられる。

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  • 佐藤 嘉一, 知本 亮子, 高尾 悦子, 曽根 晃一, 畑 邦彦 .  鹿児島県におけるカシノナガキクイムシの発生消長とエタノールへの誘引 .  日本林学会大会発表データベース  2003年  日本森林学会

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    開催年月日: 2003年

    鹿児島県桜島で発生したカシノナガキクイムシによる集団枯損林分において,羽化トラップを設置するとともにエタノールを誘引源とした飛翔トラップを設置した。同時に70m程度離れた同様の枯損林分にも羽化トラップ及び誘引源なしの飛翔トラップも設置し,それぞれのトラップにおけるカシノナガキクイムシをはじめとするキクイムシ類の捕殺消長を調査した。その結果,カシノナガキクイムシではエタノールを誘引源とした飛翔トラップにおいて羽化トラップでの捕殺ピークに先立って多くの雄個体が捕殺された。一方,エタノールなしの飛翔トラップでは羽化トラップでの捕殺消長と同様のピークであった。このことからカシノナガキクイムシでは脱出初期の個体群はエタノールへ誘引されやすい傾向があるが,それ以降は集合フェロモン等のより誘引されやすい物質に誘引されるものと考えられた。その他キクイムシ類の中ではカナクギノキクイムシ・ミカドキクイムシ・ツヅミキクイムシなどでエタノールに対する強い誘引性が見られた。一方,シラカシノキクイムシではエタノールを忌避していると考えられる捕殺消長を示した。

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  • 知本亮子, 曽根晃一, 佐藤嘉一, 畑邦彦, 榊原あおい .  桜島におけるカシノナガキクイムシの羽化脱出消長 .  日本林学会大会学術講演集  2001年 

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    開催年月日: 2001年

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  • 榊原あおい, 畑邦彦, 曽根晃一 .  桜島におけるクロマツ稚樹へのマツノザイセンチュウ接種試験が菌根相に及ぼす影響 .  日本林学会大会学術講演集  2001年 

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    開催年月日: 2001年

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  • 畑邦彦, 大楠美佐子, 竹尾漢治 .  対数増殖期培養の継続により促進されたCryptococcus neoformansの核相変化 .  日本菌学会大会講演要旨集  2000年 

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    開催年月日: 2000年

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